【2022年版】海外医学研究における留学先の探しかたおすすめ12選

留学検討中の方へ

研究留学を実現するにあたって「研究留学先の確保」は「資金源の確保」と並んで最も大きく困難な挑戦です。

海凪
海凪

海凪もこの難題には大いに頭を悩ませました……

留学の数だけそれぞれの経緯があります。
全てを体験はできませんし、体験すべきとも思いません。

しかしタイムリミットのある研究留学を実現するためには一つの手段にこだわっていてはタイムオーバーのリスクが高くなります。この記事でぜひ全容を把握し、複数の手段を使って留学の実現に漕ぎ着けてください!!

その中でも英語がどうしても苦手な人向けの研究留学先の探しかたはこちらです↓

コネクションを通じて探す【最優先でおすすめ!】

最も有用かつ高確率で実現するのがこの「コネクション」です。
実際日本人医師の留学ではこの手段が最多を占めると思います(統計は知りませんが)。

アメリカは日本以上の「コネ社会」と言われます。
知り合いやビッグネームからの「紹介状」はめちゃくちゃ強力です。

つまり留学先を探す最初のステップは「留学先を探しているのでツテがあったら教えて欲しい」と周囲に伝えることです(もちろん立場によって言い方は考えてくださいね)。

1. すでに行っている先輩の後任として赴任

これが実数としては一番多いかもしれません。
あとを継ぐ形になるので生活基盤・研究基盤いずれも確立されていることが多いですし、情報も直近のものがダイレクトに得られるので生活・研究の立ち上げに大きく困る事はないでしょう。

一方研究内容も決まっていることが多いので自由度は少ないかもしれません。
長期・複数人のプロジェクトの場合は自分がファーストオーサーになれない可能性もあります。

それでもほとんどの場合はこの話が来たら受けるべきと思っています。
理由は「断然メリットが大きいから」です。
海凪の考え方は下記記事にありますのでご参照ください↓

2. 直接の上司/先輩/同僚からの紹介

こちらは少し距離が遠い分選択肢が広がります。実際の紹介前に紹介者から詳しく実情を聞いたり自分で調べたりすることで危なそうな橋は避けることができます。

一方でこれは引き継ぎではなくあくまで紹介・打診になるので採用は確実とはいえません。

紹介者と雇用者の関係性によっても実現可能性が大きく左右されます。
「知り合いの知り合い」程度では採用の可否にはあまり影響しないでしょう。
しかしそれでも公になっていない情報は仕入れることができるでしょうし、全く紹介なしの場合に比べれば返事をもらえたり採用の可能性が高くなる手段であることは間違いありません。

研究者の公募案件を探して応募する

フォーマルな公募を探して応募するのはオーソドックスな方法の一つです。

相手が公募を出すくらい切実に人手を欲していることがわかりますので、実現可能性は低くはありません。一方で公募は多くの人の目に触れるので競争率は高くなります。

そして穿った見方をすると「公募せざるを得ない」状況である可能性も考えなくてはいけません。
つまり下記の事情がある可能性を否定できません。

  • 自前で探すネットワークがない
  • その研究室の評判が悪く誰も来てくれない
  • 早急に人手が必要なのでやることが完全に決まっている
  • 良いポスト・ポジションはすぐに埋まって公募には出てこない(=待遇が良くない)

お目当ての研究室が見つかったら必ず下調べをしましょう。
下調べの方法は内部を知る人やそのツテがあれば最高ですが、ツテがなくても業績面をPubMedでチェックするだけでなく研究室のウェブサイトやSNSも必ずチェックしましょう。

3. 研究者向けの求人サイト・有力科学雑誌の公募・学会場の求人

研究留学ネットはかつては日本人にとってアプローチしやすい公募を探す一つの有力なプラットフォームでしたがコロナ禍の影響もあってか2022年10月時点では2019年12月を最後に新しい応募が投稿されていません。そのほかにはUJA(海外日本人研究者ネットワーク)もありますがこちらも投稿は散発的です。

となるとやはり英語でアプローチしていくしかありません。
例えば「postdoc job search」と検索するとPostdoc Jobs.comfindapostdoc.comなど複数のポスドク募集サイトがヒットします。またNatureScienceなどの科学雑誌・Webサイトには研究者の公募欄や公募ページがあります。

海凪
海凪

本気で探すなら英語でどんどん検索しましょう!

それから機会は限られますがアメリカの一定以上の規模の学会では求人コーナーがあり、張り出されている公募案件をみつけることができます。連絡先や必要な条件なども同時に掲載されている場合がほとんどですので、写真を撮っておくなどして候補に加えておきましょう。
海外の学会に参加する機会がある方は是非探してみてください。

4. 学会/勉強会のメーリングリスト:数は限られるが実現しやすい!

特定の学会や勉強会のネットワークやメーリングレストではしばしば海外留学の募集がかかります。
その多くは日本人PIが日本人の留学者を募る場合に使用されます。
これは公募の中でも対象者を絞ったクローズドな公募ですので一般的な公募よりもはるかに実現可能性が高いはずです。

前述のUJA(海外日本人研究者ネットワーク)も内部にサポーターとして入会するとクローズドな募集案件が出回ります。研究先を探している方は加入を検討すべきです。

SNS・ソーシャルメディアを通じて情報収集/連絡

いわゆるSNS(英語圏ではSocial Mediaということが多い)は近年では有力な情報源でありアプローチ方法です。有効活用すれば研究留学はもちろんのことその後のキャリアにもプラスにもなるでしょう!

5. Linkedin:ビジネス向けSNS

Linkedinはビジネス関係では最も信頼性のあるソーシャルメディアの一つです。
研究業界でもLinkedinは一定の役割を果たしています。

海凪はあまり上手く利用できていませんが、早めに登録しておくことで実績のアピール、コネクションの可視化や発展が期待できます。発展した状態のアカウントでお目当ての研究者にアプローチできればいきなりメールを送るよりは話を聞いてもらう可能性は高まるでしょう。

6. Facebook:普段使っている人は要注意

次点のSNSはFacebookでしょうか。

人手を募集している場合はアカウントをオープンにしているはずなので名前を検索してアプローチするのも現実的な手段です。
しかし他のSNSにも言えることですが自身の情報もわかってしまいますのでFacebook上の交友関係や過去の投稿がマイナスイメージにつながるものがないかは事前にチェックする必要があります。

今までの交流を大切にしたい方は敢えて使う必要はなく、Linkedinで十分だと思います。

7. Twitter:意外と侮れない?

Twitterは文字中心、しかも140字と短い上に匿名アカウントが多いので直接の手段としてはLikedinやFacebookには劣ります。しかし他にはない拡散性がありますので情報収集源としてだけなく発信方法ととしても有効です。

また実際Twitterのつぶやきから日本人PIの日本人ポスドクの募集を見つけて実現させた方を知っており、以外と捨てたものではないかもしれません。

また、海外の研究者もtwitterを使っているケースはあり、その場合普段の人となりや活動状況などを他のSNSやウェブサイトよりも詳しく把握できる可能性があります。
情報収集の一環としてはやはり意味のあるプラットフォームだと思います。

飛び込み営業 (研究者に直接連絡する):無視されてもめげないで

これまでの手段でうまくアプローチできない場合は飛び込んで数を撃つしかありません。

可能性は低くなりますが、ゼロではない一方選択肢は無限大です。
(それが厄介と言えなくもないですが…)

8. 研究室のWeb pageを探す:あるなら必ずチェック!!

検索で関連分野をチェックしたり、大学単位でページをチェックするなど、さまざまな検索方法が考えられます。

Natureに載せるほどでなくても緩やかに募集してる場合は研究室のHPでのみ募集している場合もあります。必ず研究室のウェブサイトを見て”Hiring”の意思があるかどうかはチェックしましょう。

9. 学会/勉強会のミーティングやセッションで探して直接話す

お目当ての演題の演者にアプローチするには学会で会話を交わすことも有効です。
いずれ別の形でアプローチするとしても、一回顔を合わせているというのはほとんどの場合マイナスにはなりません(あまりに汚い格好だとか、英語を一言も喋れない、とかあると流石に…ですが)。

ある程度の英語もしくは確固たる質問や知見がないとなかなかハードルが高いアプローチになりますが、さまざまな体験談にこのアプローチが顔を出しますので有用な手段の一つであることは間違いありません。失敗してもマイナスにはなりません(時間をおけば大帝のことは忘れてくれます)。

大事なことはあった方の連絡先をできれば事前に把握、もしそれが無理ならあった時に連絡先を交換して出来るだけ早いうち(できれば当日中)にメールなどで連絡しましょう。
しばらく経ってからでは先方も忘れてしまい、直接会ったことが無駄になります。

またそこまで多くはありませんが発表のポスターに募集のお知らせが貼られていたり、講演の終わりにポスドクを探していると伝える方もいます。そういった場合より成功率は上がるでしょう。

海凪も数回学会場でコンタクトにトライしましたが残念ながら成功には至りませんでした。

10. 論文のcorresponding authorに連絡する:連絡前に情報収集を!

これは流石に直球が過ぎるとは思います。

相手が人手を必要としているかどうかもわかりませんので、直接連絡する前にその他の情報(ウェブサイト、SNS、講演予定、知り合いがいないかなど)をチェックした上でコンタクトを取るようにしましょう。

ただ、どうしてもあなたの元で研究したい、こちらはこんな手段で貢献できる、自分は研究費も持っている、とアピールできる場合には可能性はあります。まあそこまでもっている人はあまり研究先には困らないかもしれませんが…。

その他(レアケース):情報のアンテナは高く!

主な手段は上記の10種類ですが、それ以外の道もちょっとだけあります。
情報のアンテナは高くしておくに越したことはありませんね。

11. 研究者からスカウトされる

先方からアプローチがある、という稀有な手段です。
日本人PIから日本人研究者に、ですが一人だけ実例を知っています。

しかしこのページを読んでいる時点で悲しいかな、この可能性は非常に限られるとは思います。
…というと言い過ぎかもしれませんが、よっぽどの実績と知名度か、もしくは間接的なコネがないと夢を見るのも難しいと思います。期待しないでおきましょう。

しかしとてもとても良い実績がある方はSNSで「積極的に」「英語で」発信しましょう。
海凪自身は経験も伝聞もありませんので保証はしませんが、直接ではなくとも間接的にいいお話がもらえる可能性はあります。また別の手段でコンタクトした際にそういった発信記録があるといいアピールになる可能性もありますので無駄にはならないかもしれません。

12. 研究者-研究室仲介プログラムへ応募する:あったら即応募!

海凪自身がこのカテゴリーなので一応書きましたが、どれほどこのプログラムが存在するかは知りません。見つけたら是非応募してください。

この方法は自ら1つ1つ探さなくても「こちらの情報を届けてくれる」「研究室側からアプローチがある」「複数選択肢がある」という大きな利点がありました。だからと言って応募してくれた全員が採用してくれるというわけではありませんでしたが、実現可能性の高さを多いに感じました。

この経緯については下記記事にまとめましたので興味ある方はご一読ください↓

研究留学先を探す際に注意すべきこと:自分の中の軸を持つ

留学先でどのような研究を行いたいのか

当然ですが、留学先でどのような研究がしたいのか、なぜ苦労をしてまで留学したいのか、どうなったら留学して良かったと思えるのかを考えておきましょう。

留学したい理由は個人個人で違うと思いますので、「その研究室で自分の目的は果たせるのか」はいつでも考える必要があります。

その目的が「全く果たせない」のであれば考え直す必要があるでしょう。

留学先でどのような生活をしたいのか

研究内容が一番重要であるということに異論を唱える人は少ないと思いますが、留学先を決める際には研究内容だけを重視していると落とし穴にはまります。

論点は様々ですが、下記のようなファクターが研究生活には大きく影響します。

  • ボス(PI)の人柄
  • 研究室の同僚の人柄
  • 研究室の雰囲気
  • 研究室の方針(ビッグジャーナルを狙う、自由度が大きい/小さいなど)
  • 留学先の都市の治安・物価
  • 日本人コミュニティ

研究室にアプローチする際には研究室の実績だけでなく上記もリサーチしてください。
整理して記憶するのは大変ですので、ぜひご自身でExcelなどに記録をまとめることをお勧めします。

まとめ:探す過程も楽しみましょう!!

留学は千差万別、過程も結果も様々です。
100点満点を求めないことが重要になります。

ただでさえ無数の選択をしなければならない留学ですからぜひ探す過程も楽しんでください。
皆様の留学の実現に少しでもお役に立てたら嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました!!

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