今や論文作成だって日本とで作成して、DeepLで機械翻訳してGrammarlyで体裁を整えて論文作成補助サービスを使い、英文校正サービスで仕上げるといった具合にとサービスを渡り歩いてお金をバラまけば自身の英語力がなくても何とかなる(?)時代です。
となると、
英語ができなくても留学なんとかなるんじゃない??
と思いませんか?
普段の業務と直接は関係ない、苦手な英語はなるべく避けたいというのは多くの方の本音ではないでしょうか。そんな虫のいい話が…あるんです!以下の三つの方法があります!!
- 日本人PIを狙って売り込みをかける
- 日本で業績を山積みする
- ツテ/コネで行く
英語が必要な手段でも頑張りたい!という人向けの研究留学先の探しかたについての記事はこちら↓
1. 日本人PIを狙って売り込みをかける
新規開拓をするのであればこの手法しかありません。
アメリカでもヨーロッパでも、自身で研究費を獲得しPI (principle investigator)として活躍している日本人はたくさんいます。実際私の留学先の田舎大学(失礼)でも5つの研究室で日本人がPIを務めていました。
そう言った方達であれば同郷のよしみもありますし、英語ができなくても日本語で細かなコミュニケーションが取れます。「日本人が海外で進出するのを助けたい」と考えている人も多いです。英語力や実績で少々劣っていてもポジションを勝ち取れる可能性は低くはないと思います。
では具体的にはどう探せばいいのでしょうか?以下の方法が考えつきます。
これらはノーリスクでトライできる方法です。
また日本人が主催しているまとめサイトも有効な手段です。研究留学ネットは日本人にとってアプローチしやすい公募を探す一つの有力なプラットフォームでしたがコロナ禍の影響もあってか2022年10月時点では2019年12月を最後に新しい応募が投稿されていません。
またUJA(海外日本人研究者ネットワーク)もあります。こちらも公式サイト上の投稿は散発的ですが、サポートメンバーとして加入するとクローズドなチャットに参加でき、そこではたくさんの海外で活躍する研究者が情報を共有し合っています。そのチャット内で時々ポストが募集されますので登録する価値は十分にあります。
SNSも意外と役立ちます。実際にTwitterでポスドク募集を見つけて留学した医師を知っています。
LinkedeinやResearch gateも研究者探しに役立ちます。
学会の招待講演者のプロフィールなどから自分が希望する分野のコネクションを探ってみるのもいいかもしれません。このくらいであれば初対面の人でも教えてくれるのではないでしょうか。流石に紹介までお願いするのはちょっと攻めすぎとは思いますが…😅
2. 日本で業績を山積みする
英語は所詮はコミュニケーションツールであり、英語が上手いかどうかより研究実績(論文)や研究の実力(知識・技術・思考力)が大事であることは言うまでもありません。
それらを元手に研究費や奨学金の一つでも追加で提示できれば受け入れる研究室は数えきれないほどあるでしょう。
特に奨学金・研究費の獲得は本当に大きいです。
それ自体が研究者の能力を示すことになりますし、先方も資金の負担がかなり減るので受け入れてくれる可能性は格段に高くなります。
ま、英語で論文書かないといけませんけどね…。
でもリスニングやスピーキングは無視できますし、英語補助ツールを使えばそこまで英語を勉強しなくてもなんとかなるはずです。
3. ツテ/コネで行く
これは論じるまでもありませんね。直接名指しで呼んでくれるのであれば英語力も何もありません。
とはいえこの手段は環境と時間、そして個人のコミュニケーションスキルや実績に大きく依存します。
今所属している医局にツテがない場合、過去の人脈をたどるかもしくは今から学外の人脈を構築していかなければなりません。
これはかなりの努力を必要とする上、実現可能性を測ることができません。この手段の一点掛けは非常に危険です。同時並行的に進めていくべきでしょう。とはいえ思わぬところから実現する可能性もあるので、どんなに可能性がなさそうに感じられたとしても諦めるべきではない手段です。
これに比べたら英語は自分が勉強するだけで(ペースの違いはあっても)ほぼ確実に向上させて留学の可能性を高めることができます。ただ一発逆転の可能性があるのはコネクションの方です。
補足:英語補助ツールも有効活用しましょう!
英語が苦手な方はPIを探す以外にも海外研究留学のいて様々な困難に直面します。
英語が原因で挫折しないために、是非英語補助ツールの活用を強くおすすめします。何を使ったらいいかわからない方は以下の記事「英語力を補う!研究留学のための英語補助ツール7選+α」を参考にしてください。必ずあなたにあった英語補助ツールが見つかるはずです。
特にChatGPTは汎用性がかなり高くオススメです。英文校正ツールのGrammarlyやQuillBotもお勧めです。これらは研究留学に関するあらゆる場面で役に立ってくれるはずです。
おすすめのChatGPT・QuillBot・Grammarlyについては以下の記事群でも解説していますので参考にしてください!
まとめ:結局近道はない、でも…
1は意外と盲点な気がします(自分にその発想はありませんでした)。
しかし仮に日本人PIが日本人研究者を探していたとしても研究費で多人数を雇えるほど余裕があるところはそう多くはありません。定員もタイミングもあります。となれば日本人の間で競合になる可能性も十分あるので、英語力も実績もコネも結局はあるにこしたことはありません。そしてそのどれもが一朝一夕には手に入れられないものです。
海凪も実績・英語力・コネのどれかが決定的にかけていたらこの留学は実現しませんでした!(別記事参照)
どんな目標でも様々な道がありますが、誰もがいつでも楽して確実に通れる道はありません。
大事なことは
- 複数の手段を想定しておくこと
- それぞれの手段に必要なものを把握して少しずつ準備すること
だと思います。
決め打ちや一点突破はお勧めできません。一方で可能性が低く時間がかかる手段にいつまでも拘泥することもお勧めしません。参考にしていただけたら幸いです。
英語が必要な手段でも頑張りたい!という人向けの研究留学先の探しかたについての記事はこちら↓
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