この記事ではアメリカの確定申告(タックスリターン )をNonresident-ailienとして行うときにおすすめのサービス、Sprintaxについての概要・料金・使い方についてアメリカに研究留学中の海凪がわかりやすく解説します。
ほとんどの方はこれでさらっと・安く・確実に確定申告できるはずです!!
Resident用確定申告サービスのTurbotaxについては以下の記事で解説しています。
注意:この記事はあくまで確定申告とサービスの概要を説明した記事です。最新の税情報はIRSの情報を必ずご参照ください。確定申告はあくまで自己責任で行うものであり、当ブログは一切の責任を負いません。
Sprintaxとは:アメリカのNonresident ailen御用達の確定申告用ソフト
SprintaはアメリカのNonresident(非居住者)の国税および州税の確定申告書を作成し、電子的に提出することができる税務申告用ソフトウェアです。前身のTaxback Groupは1996年に創業し、現在のSprintaxが作られたのは2014年です。Non-residentの確定申告サービスとして非常に定評があり、毎年12万人以上のNon-residentがこのサービスを利用して確定申告しているとのことです。
J1ビザの研究者の多くの場合は研究留学1-2年目はNon-resident ailenとしての確定申告が必要になります。F1ビザの4年間、また居住テストのResidentの条件を満たさないが米国内での収入がある方もNonresidentとしての確定申告の義務があります。
J1ビザ保持者のタックスリターン (確定申告)の一般的な説明は「【J-1ビザ限定】複雑なアメリカの確定申告(Tax Return)をわかりやすく解説!」をご参照ください。
Sprintaxでタックスリターンするメリット・デメリット
メリットとデメリットを語るにはそもそも比較対象が必要です。しかしNonresidentの確定申告用サービスにはSprintax以外のあまりいい代替選択肢が見当たりません。
大学が勧めてくれた別サービスを試してみたのですが、使いにくい面があり受けられるはずの控除が受けられない状態だった(と当時は勘違いしただけでしたが)ため使用しませんでした。
Non-residentが確定申告するときの選択肢は以下の3つになります。
他の3つ選択肢と比較すると以下のようにメリットデメリットを整理できます。
海凪としてはコストと手間のバランスがいいSprintaxの使用をお勧めしますが、その一方でITINの申請が必要など複雑な処理が必要な場合は税理士の使用をお勧めします!
料金体系:少しややこしいので注意
公式サイト(2023年2月)からの引用ですが、料金体系は以下の通りです。
- Federal tax preparation from $51.95
- State tax preparation from $44.95
- State tax return only – $49.95
- Amended returns from $79.95
- Form 8843 – $19.95
- Federal or State Post Filing service – $19.95
- Full Post-Filing Support Service – $24.95
- ITIN Application – $15.95
- FICA Preparation – $15.95
でもこれだけじゃよく分かりませんよね…。
海凪は昨年(2022年1月)の確定申告で消費税込みで$100.54の支払いでした。作成したのは1040-NR(Federal tax)・Form8843・State taxでしたので今年の単純計算でも$110を超えてしまいます。2022-2023はかなりのインフレがありましたのでその影響が大きいと思われます。
さらに修正申告時の保証をつけたり消費税を考慮するとおそらく2023年のSprintaxでの申告は$120~140程度はかかると思われます。
Sprintaxの実際の登録方法
公式サイトにアクセスして左下の「Get started」をクリックします。
すると個人情報登録画面になるのでそれぞれ入力します。SMS認証などのために電話番号登録が必須です。ただNon-resident(=米国外からの申請多数)が対象であるため日本を含む幅広い国の電話番号で登録できます。帰国した後のNon-residentとしての確定申告もこれで安心です。
ログインの際にはSMS認証は不要です!(2023年2月現在)
Sprintaxのタックスリターン に必要な書類
申告には以下の書類を用意します。といっても書類は人それぞれですので参考程度によくある代表的なものについて例示します。PDFをアップロードすれば読み込んでくれるものもあるので電子媒体で所持している場合あえて印刷する必要はありません。(ITIN申請のためにパスポート原本や旅券所持証明を郵送で送付する場合を除く)。
予め情報や書類を整理しておくと入力がスムーズに進みます。とはいえ人それぞれ必要な書類は異なるので、何が必要かわからない方はとりあえずSprintaxの入力進めてみてその都度確認する方が早い場合もありますので、例示した書類をまずは用意してみましょう。
実際の申告の流れ
ログインして最初の画面で必要書類について案内してくれています。下の「Get Started」をクリックすると…。
Windowが開いて再度重要書類についての確認がでます。「I Understand」をクリックして進めます。
次の画面で申告年度を選択できるのでここで対象年度(通常申告をする年の前年度)を選択し「Edit」をクリックします。
ここから実際の入力画面です。Visaのタイプ、日付などを入力していきます。ここでResident扱いになる人がいる場合はSprintaxでの申告はできないので提携するResident用サービスのTurbotaxに誘導する案内が表示されます。
その後は申告入力画面左のサイドバーが示す順番に情報を入力していく流れです。入力後はそれぞれのメニューをクリックするとその箇所に再度飛ぶこともできます。
- 自身や家族の個人情報(誕生日やSSN/ITINなど)
- 国税の入力(収入・控除)
- 州税の入力(州独自の控除や2州に跨る場合の追加入力)
一通り入力が終了するとレビューがあり未入力や誤りの修正すべき箇所の指摘があり、ダイレクトに戻って修正することが可能です。
次にオプション(修正申告に対応するかどうかなど)の選択があります。
作成した書類に対応した請求がなされ、支払いが終了すると印刷が可能になります。
流れに沿っていくだけなので手順に迷うことはありません!
タックスリターンの申請書類が印刷されたらサインと書類の同封をして郵送
Sprintaxで行うNon Residentの確定申告は郵送申請です。
具体的な指示は国税と州税それぞれで左画像のように申告書と同じPDFに出力されますので、その指示に従えばOKです。
同封書類やサインするべき書類、送付先などが国税と州税では異なる事に注意が必要です。
またほとんどの方はW8 BENは不要なはずです(現地の投資の配当や利子の利益が一定額を超えて源泉徴収されている場合のみ)。
郵送にはさまざまな方法がありますが、基本的にはUSPSでTracking&Return receipt(郵便追跡と書留)もしくはPriority mailを利用すると確実性が上がるのでおすすめです。
初めて出すときは2-3回は必要書類・サイン・送付先について確認しましょう!
税金の還付は郵送の場合だいたい6ヶ月程度かかります。なので通常3−4月に提出すると9−10月に小切手が届くもしくは銀行に振り込まれるイメージです。
まとめ: Non-residentのTax returnはSprintax!
Sprintaxは海凪的には唯一の信頼できるNon-resident ailen用確定申告サービスです。料金も格安で入力に迷うこともほぼありません。知り合いに信頼できる税理士の方がいらっしゃる方やITIN申請を同時に行うなど申告が少し複雑になる場合以外はSprintaxでの確定申告をお勧めします。
今後さらに改訂して詳細を分かりやすく説明予定です!
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