【2024年版】あとで困らない研究留学からの帰国時チェックリスト【アメリカの実例】

留学中の方へ

留学の〆は帰国の準備・手続きです。

経験のない海外生活のセットアップに比べれば勝手知ったる日本への帰国ははるかに気が楽で、むしろ楽しみですらあるでしょう。しかし帰国時の手続きはほとんどの方が初めてですから戸惑うことは少なくありません。

オンラインで手続き可能なことが増えたとはいえ、滞在中にしかできないことはまだまだ多いです。海凪も後から「こうしておけばよかった‥」と思うことは少なくありません。この記事では三年間アメリカに研究留学していた海凪がアメリカから帰国した時に行ったこと、行うべきだったことについてまとめました。アメリカ/研究留学でなくても海外からの帰国に参考になる情報は多いので海外からの中長期滞在から帰国する方は是非お読みいただければ幸いです。

海凪
海凪

スムーズな帰国のために是非本記事を参考にして準備をしてください!

0. 帰国を決める

海凪
海凪

帰国が決まる経緯はさまざまです!

帰国決定の経緯あれこれ
  • ビザの期限
  • 留学時の合意通り
  • 前職場からの帰国要請
  • 新しいポストを獲得し、その入職時期が決まっている
  • 奨学金の停止・延長不可
  • 契約の停止・延長不可・解雇
  • 健康状態の悪化
  • 家庭の事情の変化(介護・子育てなど)

かなり前から予定が決まっていて帰国日時を合わせるだけのものもあれば、多少の交渉の余地があるもの、やむを得ない事情で日時が動かせないものまで様々です。

帰国の日時の幅や決定権が著しく制限されることも少なくありません。特に急な帰国で準備に猶予がない場合は契約関係を真っ先に処理していくことをおすすめします。

1. 帰国日時を決めるために

何はともあれまずは帰国日時を決めなければその先に話は進みません。研究元への通知や各種契約の通知期間を考えると理想的には帰国予定日の少なくとも3ヶ月前には決定しておきたい所です。

A. 帰国時期・日時を決めるときに考慮すること

前述のようにやむを得ない事情がある場合には帰国日時に選択の余地はあまりありませんが、自身に決定権がある帰国日を考えるにあたっては以下の要素を考慮する必要があります。

  • 臨床に復帰する(出国前/経験済の職場)
  • 臨床に復帰する(新しい職場)
  • 研究に従事する
  • 経済状況(すぐに仕事を始める必要があるか)
  • 住宅を探し契約するまでの期間
  • ご自身の希望(ゆっくりしたい、キャリアのため間を開けたくない)

日米のカレンダーを見据えた決定を

もし帰国可能日に幅があるのであれば連休・週末・年末年始やクリスマス、アメリカの感謝祭や日本のGWなどの繁忙期に入出国することは控えましょう。航空券の価格が大幅に変わるだけでなく空港のゲートの出入りにかかる時間も大きく変わります。

海凪
海凪

お金の面でも時間の面でも日程の選定は重要ポイントです!!

B. DS-2019期限の確認(J-1ビザの場合)

急な帰国でない場合にはDS-2019のプログラム終了日を確認しておきましょう。終了日から30日間以内にアメリカを離れなければいけません。その30日間はあくまでも離米のための準備期間であり、その間に労働をすることは認められていません。帰国日がはっきりしない場合はあらかじめDS-2019を延長しておくのが無難です。

ちなみにビザの期限はDS-2019の有効期限以内であれば気にする必要はありません。ビザはあくまで入国可能日時を記載したもので、滞在の許可証ではありません。

2. 帰国日時が決まったらすぐにやること

A. 日本の就職先への連絡・確認

国立大学にポストを得る場合などは、健康診断やさまざまな書類が必要となり手間がかかります。いつどの書類が必要であるかなどは早めに確認しておくに越したことはありません。用意する書類の種類やタイミングによっては帰国日に影響が出る場合があります。

赴任手当が出るかどうかもチェック!

「赴任のための旅費」として帰国時の移動費をカバーしてくれる施設があります。早めに職場にコンタクトをとって確認してみましょう。扶養家族がいる場合その分の運賃もカバーしてくれる可能性があります。

航空券や領収書など、渡航を証明できるものは確保しておきましょう。また航空券の購入にポイントを使用しないようにしましょう。使用するとその金額分は補助の対象になりません。

海凪
海凪

海凪は入職後にその事実を知ったため、ポイントの数万円分が無駄になりました(涙)

B. 研究の今後の方針をPIと相談する

どのように現地での研究を締めくくるか、全て終わらないのであればどのように引き継ぎをするか、あるいは帰国した先で何かするのか、など研究の方向性を早めにPIと相談しておきましょう。

当然研究は予想外のことが起きますのでその都度すり合わせが必要ですが、大きな方向性は早めに決めておくことをおすすめします。

C. 最終出勤日を決定する

研究施設の手続きや研究室の都合などあるため最終出勤日をPIと話し合い決定してください。大学の人事部や国際交流課とのやり取りや手続きが必要になりますのでこれも早めにしておくことが必要です。

D. パスポートの確認

自動車免許を取得していれば個人確認はそれで十分なのでパスポートはしばらく使っていないかもしれません。パスポートが万が一帰国日までに期限切れしないか確認しましょう。パスポートの更新は国外でも大使館で可能です。

また現地で産まれた子供がいればパスポートの取得が必要であることも忘れがちなので確認しておきましょう。

海凪
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パスポート関係は時間がかかりますので早めに動き出しましょう!

E. アパートの契約の確認・通知

解約通知をどのくらい前までに出さなければいけないのか確認しておきましょう。アメリカではそもそも契約期間を変更すること自体に制約があり、途中解約ができない場所が多い印象です。その場合はサブリースを模索することになります。オーナー/管理人がやってくれる場合もありますが期待しないほうが良いでしょう。

契約期間通りであったとしても退去及び手続きのための通知は必要です。1-2ヶ月前までというところが多いです。どのように通知するか(オンライン・文書など)についても必ず確認の上通知しましょう。

F. サブリースのポスティング(必要時)

住居の契約期間の途中で帰国する場合、1. 契約期間の家賃を払い続けるか、2. サブリースを行うか、を判断する必要があります。契約に厳格なアメリカではいかなる事情があろうとも契約を打ち切ることはできません。しかしその代わりにサブリースについては盛んでオーナー側も寛容です(そうでなくては困りますが)。

サブリースは無料でオンラインで各所に掲示が可能です。有名どころではCraigslistRent college Pads、Facebookのコミュニティなどがあります。掲示は早ければ早いほど見つかる可能性が高く、また有利な条件を引き出せます。

海凪
海凪

海凪はポスティングが遅くなってしまい散々な目に会いました‥(泣)

ここに注意

サブリースのポスティングは基本無料で可能ですが、誰にでも広く公開できる分危険も伴います。記事「アメリカ留学中に経験した生活トラブル9選【自動車・住宅・病院・詐欺】」で海凪がした苦い経験を共有していますので参考にしていただければ幸いです。

3. 帰国2〜3ヶ月前までにやること

海凪
海凪

まだ日程に余裕はありますがこの時期くらいから早めに動いておかないと損をしてしまうことが出てきます!

A. 航空券の購入

前述のように帰国日に融通が利くなら連休・年末年始の繁忙期は避けましょう。国外にいると忘れがちなゴールデンウィークやシルバーウィーク、日本人だと忘れがちな感謝祭の時期も要注意です。

また帰国する頃には英語の使用にもだいぶ慣れていると思いますので同じ航空会社でも日本語と英語のページ両方をチェックしましょう。価格がだいぶ違うことがあります。

B. 引っ越しの手配

引越しの手配もなるべく早く進めましょう。多くの場合日系の企業を使うことが多いと思いますが、もし3~4月に帰国する場合は企業勤めの人の引越しと重なる可能性があり予約が取りにくいかもしれません。特に早めに押さえておくべきですね。

引越しの業者や使用するサービスの種類を選定する際には以下の要件を考慮しましょう。

  • 持って帰る荷物の量
  • 日本に残してきた荷物の量
  • 保管場所の有無
  • 保管場所がいつから使用可能か
  • 受取人の有無/スケジュール

数社に見積もりをお願いして比較するのがベストですが、時間の関係で難しいことも多いはずです。その場合はYAMATOにお願いしておけば大きな失敗はないでしょう。

C. ムービングセールのお知らせを出す(必要時)

車や大きめの家具・家電は持ち帰る方が購入よりもコストがかかるため、現地で何らかの処分を行う必要があります。

効率が良いのはムービングセール/ガレージセールで一定期間にまとめて売ってしまうことです。

ただこの場合その場で受け渡しをすることになりがちです。

D. 保険解約の確認

短期留学で旅行者保険を使用している場合の医療保険や家の災害保険、車の保険などは自動更新の有無や更新停止の必要性があるかどうかを早めに確認しておきましょう。自動更新の設定がされている場合は当然それらを終了・更新停止する必要があります。

海凪
海凪

自動更新日を過ぎていても意外と返金してくれますので諦めずに問い合わせてください!

家の保険や車の保険などもいつまでに連絡すべきか確認しておきましょう。大抵の場合すぐに対応してくれますが、早いに越したことはありません。

また医療保険が給料からカバーされている場合は雇用終了の手続きが取られていればOKです。

E. 子どものデイケア・学校への通知

公的な学校は基本的に無料なので通知は急がないかもしれませんが、早めに共有しておくに越したことありません。

デイケアに関しては個々に通知期限が設定されているのでまずはそれを確認しましょう。通知が遅いと余計なコストを払うことになりかねませんので要注意です。

F. 子どもの日本の保育園・学校について調べる

保育園・幼稚園・学校はそれぞれ公立・私立・地域により事情が異なります。

公立の小中学校であれば原則的に時期を選ばず編入できますが、私立ではそうはいきません。

保育園も地域の実情があり、より希望の近い保育園に通えるようにするには正規のルートを通す必要があるので、手続きの開始時期やその方法(リモートで良いのか、現地でする必要があるのか、親でなければいけないのか)を確認しましょう。必要時には親族の力を借りるなど事前のプランニングを考えます。

G. 日本の住居に関する情報収集

帰国時期や賃貸住宅の事情にも大きく左右されますが、アメリカ滞在中に帰国後の住居を確保したり決定することは現実的ではないでしょう。とはいえ帰国してから一から探すと大変かと思いますので帰国前にエリアの下調べやあらかじめ仲介業者とコンタクトをとっておくことは結果的に時間の節約になるでしょう。

H. 郵便の転送届け

USPSで1年間の国外転送届け依頼が可能です。しかも無料です。

米国内転送であればオンラインも利用できますが日本への転送の場合には直接USPSに行って転送届を受け取り、記入して提出する必要があります。

この届け出があるかないかで大きく帰国後の手続きの利便性が変わります。忘れないように、かつ前もって提出しておきましょう。日本の住所が確定しない場合が多いと思いますが、後から変更できるわけではないのでその場合は実家の住所が無難でしょう。一定期間荷物を預かってくれる&転送してくれる日本のサービスもありますのでそれを利用するのも良い手段でしょうj。

本人だけでなく家族の名前も記入できますので必ず家族全員の名前を記入しておきましょう。海凪はこどもの名前を書かずにおいたら(ほぼその名前で郵便のやりとりをすることがなかったため)重要な書類がこどもの名前で出国後に旧住所に届いてしまい、問題となってしまいました。

また転送開始日もできれば帰国ギリギリに設定するのではなくきちんと転送設定がされているかどうかを確認するために住居を出る日より数日〜2週間程度前の日付を転送開始日に設定することをお勧めします。郵便が届くようであれば再度提出することが可能になりますので。

海凪
海凪

きっちり申告しても転送漏れがあるのがアメリカクオリティですが…(汗)

4. 帰国1ヶ月前までにやること

かなり近くなってきました。まだまだ時間はありますが、とはいえここで気を緩めると最後の1−2週間が酷いことになるでしょう。手をつけられるところはゆっくりでも良いので着実に進めていくことが重要です。

A. 引っ越し荷物の大まかな仕分け

不要品、宅配便に詰めるもの、携行するものに分けます。大体の荷物量が把握できれば引越しの計画も立てやすいです。

しかし常に「あそび」を作っておくほうが良いでしょう。見立てと実際は常にズレるものなので、余裕をもった計画が必要です。

B. 不要品の処分

不要なものはムービングセールや寄付で処分していきましょう。

一番安心でトラブルが少ないのは日本人コミュニティ内でやり取りすることです。新しく入国したばかりの人やお子様が転居される方などがいらっしゃれば生活必需品も多く受け取ってもらえるので一番ですが、いない場合でも意外な品物を引き取ってくれることもあるので諦めず提案してみることをお勧めします。

FacebookのMarketplaceMercariなどの利用も良さそうです。

引き取り手が現れない場合はGoodwillなどで寄付する、中古品店に売却するなどの手段もあります。上記の個人間の取引にくらべれば割が良くないですが、捨ててしまうよりは気分的には楽です。

最終的には廃棄になります。アメリカはゴミの廃棄がかなり緩い必ず現地の最新の情報を確認!)ですのであまり手間をかけすぎずに廃棄の選択をしても良いかもしれません。

C. 大事なメールの保存や転送・帰国後も使えるメールアドレスの周知

海外のほとんどの研究施設は日本と同様施設独自のアカウントが配布され、仕事では主にそのメールアドレスを使うことになるはずです。しかしこれは籍を残してもらえるごく一部の方をのぞいて削除されてしまいます。後でメールを見返したいと思っても不可能です。

記録として大事なメールがあれば転送や保存をしておき、今後の連絡先を周知しておきましょう。

D. 帰国前後の日米のホテル予約(必要時)

帰国前後にホテルに滞在するなら、その予約が必要です。

現地住居の退去日と帰国日が合わない場合も往々にして存在します。コストパフォーマンスの良いホテルや治安の良い長期滞在用ホテルが埋まってしまうと割高なホテルに泊まらざるを得なくなりますので日程が決まったら早めに予約しておきましょう。

予定が変更になったことも考えるとキャンセルが近くまで可能なホテルを選んでおく方が無難でしょう。

予約は個別に行っても良いですが、Hotels.com楽天トラベルなど一元管理できてポイント還元や無料宿泊の付帯が期待できるポータルサイトを利用するのもおすすめです。

5. 帰国まで1ヶ月をきったらやること

海凪
海凪

いよいよラストスパートです!

A. 電気・ガス・水道・自宅用Wi-Fiの解約

それぞれの契約条件を確認し解約手続きを進めましょう。

現在はウェブ上で手続きできる会社がほとんどですが、必ずご自身が使用しているサービス会社の規定を確認しましょう。今はほとんどオンラインでできるようになっているはずです。

B. 携帯電話の解約

プリペイドの場合は更新停止をしておけばそれで十分です。完全な解約には電話をする場合が多いですが、支払いが止まってさえいればいいのでその必要性はありません。

C. ケーブルテレビ・サブスクリプションサービスの解約

この辺りはついつい忘れがちなのでまずは契約の有無についてチェックしていきましょう。月払の場合は直近2,3ヶ月のクレジットカード明細を確認すれば良いですが、年払いの場合には要注意です。

D. 自動車保険・住宅火災保険の解約

 どの様に解約を通知するかは会社によって異なりますが、近年ではWebサイトもしくはチャットで解約申請できるところも少なくありません。また一度契約して先払いしても、保険を使用しなかった期間は返金される場合もあります。

早めに連絡するに越したことはありませんが、もし気づくのが遅くなってしまっても諦めず正直に申告しましょう。 

E. 銀行口座をどうするか考える

帰国後も一年程度は税金の還付や中古車販売の振込など小切手の発行や換金、送受金の必要性が発生する可能性が高いので銀行口座を残しておくことを強くオススメします。

日本国内への送金手段さえ確保しておけばあとはどうとでもなりますのですが、ログインに電話番号でのTextによる認証などが必要な場合もあるので帰国後の連絡・認証手段を確保しておく必要があります。転送届もその一つですが、理想的にはSMSでテキストメッセージをやり取りできるように一時的・最低限でも良いので携帯電話の回線を持ち越して確保しておくことをお勧めします。

その用途であればアメリカなら格安SIMのTelloがお勧めです。以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてみてください。

F. アメリカ国内のクレジットカードの処遇

アメリカ国内のクレジットカードは原則としてアメリカ国内に居住している人でないと使用できません。ただし頻繁に住居確認があるわけではないので有効期限が切れるまでは何ら問題なく使用し続けることができます。USPSの転送届を利用すれば帰国後10ヶ月後くらいに新しいカードを申請して日本の住所で受け取ることもできます。そうすれば帰国後5年間はアメリカのクレジットカードを使用し続けることが「理論上は」可能です。

G. 送金手段の確保

引っ越し前にアメリカのドルを送金する手段を確保しておくことがベターです。

いずれアメリカに再入国する予定がある方や現地での金は全て持って帰らず現地で運用する予定の方は不要と思うかもしれませんが人生何が起こるかわかりません。必ず事前に送金手段を確保し、それが問題なく機能することはチェックしておきましょう。

Wiseは日本からアメリカだけではなくその逆の送金でも非常に有用です。これ一つあれば手段としては問題ないと思います。オンライン上でアメリカ現地の口座からWiseの口座に送金するも可能です。事前に一度送金を確認しておくと後で不安にならずに済みます。以下の記事で解説しています。

H. 国際免許証をAAAで取得

日本の運転免許証の期限が切れているときはアメリカで国際免許証を取っておきましょう。

また日本の免許を持っておらず、アメリカの免許を持っている場合は手続きをすることで日本の免許証に振り替えることが可能です。はるかに安く自動車免許を手に入れることができますので、該当する方は手続きすることを強くお勧めします。

I. 郵便局への届出、郵便物の転送

転送先には日本の住所も指定可能です。ネット上では日本の郵便番号の桁数の問題で不可能なので必ず実地の郵便局(USPS)に赴き申請書を手に入れて自筆で書いて届ける必要があります。

J. コンピュータのデータのバックアップ

今はクラウドサービスも多数あるので自分のアカウントに複数コピーすることでより安全かつお手軽にバックアップをとれますが、データ量によっては万が一の外付けHDDへのバックアップも堅実な方法です。

K. 確定申告

アメリカの確定申告が帰国後に必要となるかどうかは「Resident」扱いになる滞在日数かどうか、で決まります。

詳しくは別記事「【J-1ビザ限定】複雑なアメリカの確定申告(Tax Return)をわかりやすく解説!Sprintax&Turbotaxでもう迷わない!」をご確認ください。参考となる情報源を載せております。

L. 子供の学校の在籍証明書および成績証明書の発行

この点に関しては海凪は経験がありませんので参考リンクを載せるにとどめておきます。

M. お世話になった人へのあいさつとThank you cardの送付

この辺りはどの程度の関係性か、どの程度関係性を維持したいかによってかなり異なると思います。個々の価値観や忙しさにもよりますのでご検討ください。

Daycareの先生にはギフトカードをいれたメッセージカードを渡しました。それ以外の方たちとはお別れ食事会が多かったです。

N. おみやげの準備

アメリカだとあまり「お土産」感の強い商品が少ないですが、Trader Joesのお菓子やエコノミーバッグが人気があります。

O, クレジットカードの契約や解約

海凪としては年会費無料のクレジットカードは持っているメリットがあるので帰国前後に敢えて解約する必要はないと考えていますが、年会費があり、かつ使用頻度が少ないものについては解約すべきです。

P. 在留届の抹消手続き

忘れがちですが在留届も帰国したら抹消しましょう。

こちらのページから手続きができます。

6. 帰国直前にやること

とうとうこの時がやってきました。ここまできたらあとは流れに乗ってやるだけですが、時間の融通をしっかりつけましょう。もちろんPIとの合意の上ですが、休みがとれるのであればきちんととって引越し作業をしましょう。

A. データのバックアップ

輸送の際には「まさか」が起こり得ます。自宅のデータも、研究室のデータも(PIの許可は必須)バックアップを取りましょう。可能であればオンラインのクラウドと物理的はハードディスクの両方に取っておけると理想的です。

B. 引っ越し

配送だけであれば海外の運送会社を使うことも可能でしょうが、コストや引っ越し作業も含めたいのであれば日系一択です。

YAMATOや日通がありますが、YAMATOの方がコストパフォーマンスに優れる印象です。

記事「アメリカ→日本の国際宅急便ならYAMATO TRANSPORT USA!料金比較と利用方法について解説」でご紹介していますのでご参考いただければ幸いです。

C. 車の売却

車の売却も一仕事です。

Carvanaが高く売れると有名ですが、問題が発生してあり経営状況が危ぶまれていたりしているので一概におススメとまではいえません。売却効率は悪くなりますがガリバーUSAは日系だけありかなり便利です。

見積もりから実際の売却手続き、その後の車の所有権の手続きも全て日本語でほぼお任せでやってくれますし、海凪の場合買取価格も高く買い取ってくれると有名なCarvana(アクセスはアメリカからのみ可能です)と大差はありませんでした。

価格よりも時間の節約を重視する場合にはガリバーがお勧めです。近くになくても隣の州くらいであれば取りに来てくれます(かつ価格も変わらない)し、出発日にガリバー支店で売ってガリバーが用意してくれたUberで空港に送ってもらう、ということもできます。出発日と売却日の間にレンタカーを借りる必要や当日知り合いを頼って空港に送ってもらう必要などがなくそこまで含めるとむしろかなりお得だった気がします。

D. アパートの掃除

デポジットを無駄に減らさないためには最低限の清掃と修復を試みましょう。おそらく日本人は普通に掃除するだけで十分だと思います。

最後に残った消耗品や思わぬところから出てきた備品は手伝ってくれた人など知り合いにあげてしまいましょう。引き取り手がないものはリサイクルショップへの寄附と廃棄で処分するしかありません。

海凪
海凪

経年劣化は仕方ないのでお金をかけずにやれる分だけやればOKです!

E. アパートの引き払い手続き、デポジットのリファンドのチェックの送り先を通知

この辺りはアパートによって方法は異なると思います。相手の通知がなければ必ずこちらから事前に確認しておきましょう。

7. 帰国時にやること

帰国時に、普段の旅行や出張にはあまりない必要な手続きが一つだけあります。

A. 別送品申告書の提出

宅急便の別送品がある場合は発送時の手続きだけでなくご自身で帰国時(入国までに)申告書を作成し、提出する必要があります。

今は事前にVisit Web Japanで作成しておくことができるのでかなり便利になりました。

8. 帰国したらすぐにやること

海凪
海凪

とうとう帰国です!感慨深いと思いますがやることは山積みですね…。

A. 携帯電話の手続き

出国時の携帯電話契約の処遇次第でいくつかのパターンに分かれます。

  1. 国内の契約を継続していた→手続き不要(もしくはアップグレードの手続き)
  2. 番号管理の契約をしていた→契約再開の手続きを電話で行う
  3. 契約を解除していた→新規契約が必要

B. 住居の確保

ここはケースバイケースだと思いますが、大きく分ければ以下のような選択肢でしょうか。

一時的な住居
  • 家族・親戚との同居や間借り
  • ホテル滞在
その後の住居
  • 賃貸
  • 購入

留学前から自宅を所持している場合はこのような手間はなく直接引っ越すことが可能です。しかし住んでいない家をどのように維持・活用するか、またその間も(一般に)資産価値は下がり、管理費や固定資産税がかかるなど必ずしも有利とは言えません。

海凪
海凪

留学前に自宅を購入することはおすすめできません!

C. 転入届け&各種住所変更届け

これがないと始まりません。出国時に転出届を出した人は転入届の提出が必要です。帰国当日に行う必要はありませんが、転入届がないと年金や保険などの手続きが実質不可能ですので早い方が良いです。

なるべく早めに役所に行って手続きするようにしましょう。そして同時に年金や保険も手続き可能ですので、役所の人に訊きながらその日に済ませられるものは全て済ませてしまいましょう。

マイナンバー自体はどうせ割り当てられていますし、マイナンバーカードがあったほうが格段に便利ですのでこの時期に申請しておくのがおすすめです。

転出届を出していない方も住所の変更がある場合にはまず住所変更を行いましょう。

D. 日本の自動車運転免許の手続き

住所変更した人は運転免許については個別に住所変更が必要です。

また留学中に日本の運転免許が失効していた人は帰国後1ヶ月以内に失効手続きを取ることで一からの免許取得を回避できます。

日本で免許を元々持っておらず、アメリカで運転免許を取得した方は一定の手続きを踏むことで日本の自動車運転免許に振り替えることが可能です。実はこれが一番やすく日本の運転免許を取得する方法です。

種類別やることリスト

時期別のリストだけでは不便ですので項目ごとのリストも作成しました。まだこの記事の上段と整合性がとれていない部分が多いですが今後随時改定予定です。

金融関係

  • クレジットカードの整理・契約
  • 銀行口座の整理・口座開設/閉鎖
  • 積立年金の引き出し(必要時)
  • 税金の整理(W8BENの提出など)

住居関係

  • アメリカの住居引き払い
  • 引越し
  • 日本の住居の調整

保険・契約関係

  • 医療保険の解約手続き
  • 自動車保険の解約/契約手続き
  • 住宅保険の解約/契約手続き
  • 健康保険の申請(日本国内)

自動車

  • 車の売却(現地)
  • 車の購入(帰国後)

留学先手続き

  • 退職手続き
  • 就職先書類手続き

家族の手続き

  • 学校
  • 保育園/幼稚園

税金関係

  • W8BENの提出
  • 申告手段の確保

人間関係

  • 出国の挨拶
  • 帰国の挨拶

まとめ:終わりよければすべてよし(?)

Welcome-back-to-Japan

並べるだけでたくさんのリストがありますね。一度に全てを目にすると圧倒されてしまいますが、一個一個は必ずしも大変ではありません。ゆっくり一つ一つ片付けていけば大丈夫です。

帰国をスムーズにする参考にしていただければ幸いです。

海凪
海凪

皆様の無事な帰国を心からお祈り申し上げます!

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