海凪は3年間アメリカに研究留学している間さまざまなトラブルに遭遇しました。今回は、その中から特に印象に残っている9つのトラブルについて、トラブルの遭遇状況、実際の対処方法、そしてその結果についてご紹介します。アメリカ生活を考えている方にもすでにアメリカで生活している方にも参考になれば幸いです。
今ではいい思い出ですが、対処して避けられるならそれに越したことはありません…。
1. 交通事故:不幸中の幸いで身体は無事だったものの…。
程度が軽くて良かったですが、対人(対車)の事故を経験してしまいました…。
事故状況:アメリカの交通ルールならではの事故
この事故は、アメリカの交通ルールに特有の事故で、交差点で起きました。海凪が左折(日本だと右折に相当)をしようとしている時に、向かいの車が右折(日本では左折に相当)し、しかも予期せず二車線ある私の走行レーンの左側(こちらから見て手前、相手側からは奥)に侵入してきました。
海凪の信号は青+矢印での左折が許可されていたのに対し、対向車の信号は赤でした。アメリカでは赤信号での右折が許可されてはいるのですが、これはあくまで「注意して」「他の車が進行していない場合に」右折が可能です。つまりこのタイミングでは海凪に優先権がありました。
海凪は対向車がこのタイミングで、しかも奥側に曲がってくるとは全く予想していませんでした。そのためブレーキが間に合わず、海凪の車の右前方と相手の車の左前方が衝突しました。幸い衝撃は軽かったですし、乗っていた子供たちも含め全員がシートベルトをしており鞭打ちもなく無傷でした。
自分側の損傷はこんな感じでした
自車の損傷はこんな感じでした。凹み自体は小さいのですが、フロントもサイドもライトも損傷しているので結果として修理は高くつきました。
事故時の相手の様子:どういうつもりだったのか?
事故の相手は高齢の男性でした。お互いの保険証を見せ合い、写真と記録を取りましたが、それが終わると相手はすぐに立ち去ってしまいました。
急いでいたのか、分が悪いと思って逃げ去ったのか…。
警察の対応:やる気がないわけではないのでしょうが…。
この後海凪は警察に電話しましたが、警察は私たちに現場に来る必要があるかどうかを尋ねてきました。
確かに、同乗者は無傷であり、車の損傷も軽微だったことから事件性が強くない事は確かでした。
また同乗していたこどもが友達一家と遊ぶことを約束しており徒歩で行くには遠すぎて時間も迫っていたことから海凪は警察を呼ぶのを断りました。
後日、必要な事故報告書を警察に提出し、保険会社にも連絡を取りました。
事故報告書の提出:効果のほどは不明ですが提出しておきましょう
警察に来てもらわなかった時は必ず事故報告書を提出しておきましょう。例えばもし相手方だけが自分の都合の良い報告書を提出していた場合、その主張が通ってしまう可能性も否定できません。
保険会社にもその点は確認されますので忘れる方はいないとは思いますが、記載しておきます。通常その州のDOTのウェブサイトに報告の形式や指示がありますので検索してみてください。
もちろん全て英語ですが複雑ではないので翻訳サービスを使いながら入力すれば大丈夫です!
自分側の保険会社の対応:結果だけみれば自分的にはほぼ満点
海凪が契約していたHartfordという保険会社はオンラインでの申請を受け付けており、申請後はメールでのやり取りと電話確認がありました。レスポンスは遅かったものの、対応そのものはスムーズでした。
当初は免責金額は払う必要があると言われていましたが、こちらに非がないと認定してくれたのかその後全額返金の対象となるといわれ、実際に修理代金の全額を支払ってくれました。
修理は個人で探した修理店に依頼し、受け取った請求書をHartfordに送って会社経由で修理代金が支払われました。海凪自身は一時的にも全く金銭を支払うことなく修理を行うことができました。
修理中のレンタカーに関しても保障されましたが1日の上限額が$100程度と少額に決まっており、どうしても家族も同情することを考えると制限内には収まらず、超過分✖️日数は自己負担となりました。
保険会社とのやり取り自体は英語で直接行いましたが、返事の催促などでは日本語で代理店にも入っていただきました。催促がプレッシャーになって物事が早く進んだ可能性がある一方、やりとりに第三者を挟むことでより時間がかかった可能性も否定できません。
ですが、そもそもの保険料の面などで代理店を通すことで信用の担保として安くなっていた可能性もあります。代理店を通すメリットデメリットのどちらが大きいかはいまだに判断できていません。
相手側の保険会社の対応:裏とりが直接本人に…
一方、事故後に相手側の保険会社からも連絡がありました。当初は郵便でしたが連絡先は電話が記されているのみ…。気が進みませんでしたが電話でやりとりをしました。証拠がない限り彼らからの支払いは難しいと言われました。
何がしたかったのか今ひとつわかりませんでしたが、裏取りでしなければならない決まりなのだろうと理解しています。
修理会社の対応:ベテラン職人!
修理は、近所の個人経営の修理店に依頼しました。大手の車会社の修理は予約にかなり時間がかかる上、その他で対応してもらった時にあまりいいイメージがなかったためです。
また事故修理と他のメンテナンスは専門分野が異なるため、修理店を探すのには少し苦労しましたが、対応は迅速で、車は綺麗に修理されました。
軽症と思っていましたがフロント・サイド・バンパーいずれもダメージがあったので修理費用は$2,000 $3,400を超えてしまいました。
2024年2月のレートだと50万円を超えますね…!
事故の遠隔的影響:ここが痛かった!
この事故による遠隔的な影響もありました。事故処理の際にはVINナンバーの提供が必要で、車を売る際には事故歴の記録が必要になりました。これにより、中古車としての下取り価格が大幅に下がりました。
Carvana(アメリカからのみアクセス可能)の見積もりでは$5~6,000の買取価格が$2,000にまで下がったので日本円換算でなんと4~50万円の損害です。
後悔:警察に来てもらっていたらこの点が良かった?
これはタラレバですし個別ケース過ぎて実際どうなったかはわかりませんし、こちらの状況報告がそのまま採用されたかはわかりません。しかし「もしかすると」証拠扱いされたこちらの主張が通りやすくなっていた可能性はあるかもしれないと思いました。特にこちらに非がないと認められない場合に翌年以降の保険料が割高になる可能性があります(海凪は留学最終年だったので実際の影響は不明です)。
まだこれから契約を継続する場合にはその時時間を奪われたとしても警察に来てもらった方が良いかもしれません。
結論:事故には遭わない方がいい(当然)
当たり前の話ですが事故に遭わないように注意して運転しましょう…。
保険会社には助けられた
直接的な損害(修理費)については免責もなく全てカバーしてくれましたし、レンタカーについても最低限の上乗せ分以外は少し修理期間が延長してもカバーしてくれました。
またあちらの言いがかりについてもブロックしてもらえた(と思っている)ので、契約していたHartfordの悪いイメージはありません。
もう少し連絡が取りやすいと最高だったんですが…。
海凪が契約した方法とその会社
最終的には、事故に遭わないことが最善ですが、この事故を通じて保険会社からの多大な助けを受けました。海凪が契約していたHartfordは、他の機会にもエンジントラブルへの対応を無料で行ってくれたり、三年間の支払い額に見合うサービスを提供してくれたと感じています。
保険でカバーされた分を差し引いても大幅な時間と金銭のロス
しかし、修理店を探す手間、レンタカー費用の超過分、保険会社とのやりとりにかかる時間やストレス、中古車の下取り価格の低下、翌年以降の保険料の増額など(これは海凪の場合には関係ありませんでしたが)、時間と金銭の大きなロスを伴いました。
2. スピード違反:日本でも捕まったことはなかったのに!
比較的スピードに寛容なアメリカですが、日本と同じようにオービスも覆面も存在します。海凪は鷹を括っていて好きなようにスピードを出していたのですが、数ヶ月後に通知がきてスピード違反をしたことを知りました。日本での同様の経験がありませんので違いについて論じることはできませんが、ごまかしきれない写真でした。
仕組みは日本と一緒:油断は禁物です
覆面とオービスが主であることは変わりません。広大なアメリカではそれらの出現するポイントは非常に限られていますが、移動時間も長いので常に警戒しながら運転するのは難しいです。
こんな書類がとどきます
上画像が届いた書類のスクリーンショットの一部です。ウェブサイトにアクセスするとご丁寧に動画視聴もできます(笑)
支払いの方法も記載しており、非常に簡便に支払いが可能です。
淡々と書いてありますね…。
免許には点数性はない!:不幸中の幸い
不幸中の幸いでしたが、アメリカには日本のような点数制度がありません。そのためスピード違反だけでは免停にはなりませんが、プレートはバッチリ写ってしまっているので保険を更新するときに違反歴が保険料に反映される可能性は否定できません(海凪はその次の年は帰国のため保険を更新しなかったのでわかりませんでした)。
みなさん気をつけましょう!
罰金は州による:多分安い方
罰金は州により異なるようで、海凪の地域では上の画像のような料金体験でした。
手痛い出費ですが、とはいえ$75は当時のレートで1万円ちょっとですからそこまで大きな金額ではありません。勉強代&ネタとしては悪くない(と思いたいだけですが)トラブルでした。
支払いはネットで完結したのでとても楽でした…
結論:日本よりダメージは少ないがスピードは程々に…。
アメリカのほとんどの地域は都市と都市の距離が離れていますので移動時間がかかり、スピードで移動時間が大幅に違います。どうしてもスピードをだして時間を短縮したくなりますが、ほどほどにしておいたほうが良いでしょう。
当たり前ですがそもそもスピードを出せば事故率が上がりますし、事故が起きた時の結果もより重篤なものになります。
3. パンク→タイヤ交換:アメリカ的対応の極致
アメリカのトラブルと言えば車、というくらいありがちなトラブルですが、車体に関してはそれほど困ったことはありません。しかし「タイヤ」にはとても苦労しました。
知人からの譲り受け:まだ1年しか経っていないはずなのに…。
海凪はちょうど入れ替わりの日本人研究者に車体ごと譲っていただきました。車は10歳を超えていてそれなりに古かったですが、価格は妥当性のあるもの(どちらにも利益のある価格帯)だったので納得の上で購入させていただきました。
ある日気付くとタイヤの空気が抜けてつぶれていくことに気づきました。このままでは修理店に持っていくこともできません。レッカー移動も考えましたが、(この時は)お金がかかると思い依頼せず、その代わりにAmazon.comで自動車用のタイヤ空気入れを購入しました。
タイヤ店でみてもらうと…空気圧計測器が良くなかった?
しどろもどろになんとか困りポイントをお伝えし、しばらく待つこと数十分、タイヤには異常がなく、空気圧計測器が良くなかったのではないかとのこと。
「もう大丈夫だよ」と言われて安心して帰ったのですが…。
帰る途中ですでに空気が抜けている!
一安心と思い買い物に寄ったのですが買い物から車に戻るとなんとすでにタイヤがペシャンコに…。
もう一回戻ると、やはりタイヤに異常はなく、ネジを締め直したのでもう大丈夫だと思う、と言われ帰りました。その日は一応大丈夫でした。
空気入れるとしばらく大丈夫だったのでとりあえずそのままに
その後は比較的調子は良く、とはいえやはりしばらくすると空気は抜けていきます。月に一回程度は空気入れる必要ありましたが、また行っても似た対応されそうですし、タイヤの買い替えはお金もかかりますし、なんとかしのいでいましたが…。
夏の間は持ちましたが冬になるとみるみると萎んでいきました
冬になって寒くなると、ゴムが縮んでその隙間から漏れるからでしょうか?
毎週空気の入れ直しが必要になりました。
流石に極寒で毎週入れ直しは無理だと悟り…。
結局一式買いなおし:余りのグリップの良さに驚愕
ホイールが悪かったのかタイヤが悪かったのかも判別は難しく、タイヤだけ買ってもまたホイールを買い直す可能性が否定できなかったので一度にセットで買ってしまいました。
その結果(新品なので当然なのですが)一切空気が抜けることはなく、グリップも素晴らしく改善しました。おそらくはゴムの劣化が激しく、そのためどこからか空気が漏れていたのでしょう。
痛い出費でしたが、さっさと買い直しておけば良かったです…。
結論:一回見てもらってだめならさっさと買いなおしましょう
以前よりはIT周りの進歩で予約取得を含めたアメリカのサービス業のコミュニケーションは改善しています。しかしトラブル対応に関しては日本の足元にも及ばないことを実感しました。この出来事だけでなく、サービスの行き届かなさを感じる場面は3年間のアメリカ生活で多数経験しました。
しかし製品そのものが悪さをしている確率は低いです。買い換えられるものはさっさと買い換えてしまった方が結果として安く、早く、手間なく解決できます。
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4. 騒音問題:まさか警察を呼ばれるなんて…。
家族が入居して最初の週末でいきなり苦情が来ました……
独居時は全く問題なし
海凪は集合住宅の2階に住んでいました。一人暮らしの時は特に意識することもなく自由に過ごしていました。いちおうキャスター付きの椅子の下には保護マット(リンク)を敷いていたのとリングフィットアドベンチャー用のスペースにはマット+絨毯を敷いていましたが、音楽・音声は自分の好きなようにかけていても一度の苦情なく2年近く過ごしていました。
こどもと同居し始めて1週間で苦情が!
そのため少し甘く考えていたところがあるかもしれません。一応マットをもっともよく時間を過ごす場所には増量して敷き、子供たちにも注意するよう伝ええていましたが引っ越して最初の週末に管理会社を通じて騒音の苦情が来ました。
その時はリビングにはマットを敷いていましたが、部屋の端や廊下部分などには敷いていませんでしたので急遽購入して面積を大幅に増やしました。
「これだけ敷けば大丈夫だろう」そう思っていたのですが…。
警察を呼ばれる
次の週末の夜でした。いつもの通りお風呂に入って上がってこどもたちのお着替えをして…下の子は自由に歩けるようになったばかりで、楽しそうに歩き回っていました。その時に限ってはマットを敷いていない場所を歩き回っていたのですが、当時1歳半のこどもの歩く音でしたので音の大きさは小さく、夜の8時半なのでquiet hoursでもなかったので特に気にしていなかったのですが…。
夜の9時頃、突然チャイムが鳴りました。覗き窓から覗くと…
ダンスパーティをしている、とか言われました。リモートワークをしているから…と。
いや、夜の「リモートワーク」に配慮しろと??しかも音の大きさも自分の部屋ですらスピーカーに拾うほどの音でもないのにその理由は妥当性があるのか?と思ってしまいました。
アメリカでの騒音対処:まずは管理会社、その次は警察に通報
日本では管理会社経由での苦情かもしくは直接苦情を申し入れることが大半で、警察への通報は例外中の例外です(おそらくほとんど対応してもらえないでしょう)。しかし銃社会のアメリカでは直接の苦情はかなりのリスクです。中には最初に直接苦情を伝えられた家族もいるのですが、相手は中国系の方だったようです。
騒音関係では警察を呼ばれること・呼ぶことを意識しておく方が良いでしょう。
マットを買い足し
丁重にお話をして警察にはお帰りいただきましたが、心臓に非常に悪かったですし、下の階の人をどうこうできませんのでもう2度と呼ばれないように徹底的に対処することにしました。
マット2枚もしくは極厚のマット(mm)の上にさらに重要部分にはカーペットを敷いて、3重に対処することにしました。こんなことが何度もあってはたまりません。厚いマットをまとめて購入、足りない部分は薄いマットを二重に1$ショップや中古店も活用しました。
ちなみに海凪が実際に購入したマットの中で一番のお勧めは「BalanceFrom Puzzle Exercise Mat with EVA Foam Interlocking Tiles (1 inch Thick)」です。
記事「アメリカ現地で揃えるべきアイテム5選(安全子育て編)」でも紹介していますので家族連れで騒音トラブルが心配な方はご購入を検討ください。時々セールス価格になってお安くなりますので、たまたまタイミング良く見つけたときはまとめ買いもお勧めです。
相手が転居したせいかその後は何もなく…。
その対策が効果があったのか、それとも下の階の人が転居したのか、その後は一切苦情も警察もきませんでした。
結論:騒音トラブルは怖い…。
反対の視点では、騒音トラブルに苦情を言う側としては警察を呼んでいただくのが効果的です。直接苦情を言うのは安全上お勧めしませんし、管理会社への苦情(まずはこちらにしましょう)では効果が薄いことは少なくありません。
警察を呼ぶことは身の安全と効果を両立する素敵な方法です。
通報された側が言うので間違いありません笑
5. 雨漏り:修理を依頼するも結局放置され自分で対処
上画像ほどひどくはないですが(笑)、細々と悩まされ続けました…。
留学・引っ越ししてまだ間もない残暑の残るある秋の日、雷と横薙ぎの雨がありました。特に外出の予定もなかったので室内でのんびりしていたのですが、ふと気づくとリビングの床が濡れていることに気が付きました。
気づいた時にはアパートの修理を呼べない時間帯でした。ただ雨漏りの量はそこまでではありませんでしたし、一人暮らしを始めたばかりで特段の被害もありませんでした。
調べてみると窓枠上部のブラインドを挙げたときに留める金具を固定したネジが大きすぎたのかそれとも老朽化でネジの挿入部まで日々が入っていたのかはわかりませんが、そのネジ穴から漏れているように見ました。
後日修理係に対処をお願いしておきました(海凪の住居はオンラインで修理依頼ができました)。
いつもは家のトラブルにサッと対処してくれるのですが
修理係の方は約束通り来てくれ、やはり見た通り固定具のネジ穴の部位が問題があるとのことでした。しかし「これを修理するには外壁からアプローチする必要がありすぐにはできない」「確認してみるので待っていて欲しい」といわれました(遠慮なしの英語だったので多分、ですが笑)。
この雨漏りは普段の風のない雨では発生せず、強い風が窓に吹き付けるような方向で伴う場合発生するものでしたので、海凪は気長に連絡を待つことにしました。
いつまで待っても音沙汰なし
ところが、いつまで待ってても連絡は来ません。
忘れてしまったのか、連絡のミスか、それとも所有者が拒否したのかは定かではありませんでしたが、結局3年間一切連絡はきませんでした。
問い合わせることもできましたが、アメリカ生活が一年経過するころにはすっかりアメリカサービス業不信も板につき、問合せすることなく自分で何とかすることにしました。
自分でパテを買ってきて埋めることに
Amzonで検索して「Gorilla Heavy Duty Construction Adhesive, 9 Ounce Cartridge, White」を購入しました。これをネジ穴など壁や窓枠と外との交通がありそうな場所をどんどん埋めていきました。
窓枠の上でしたので台を使いながらでした。少し大変でしたがそれほど時間かからず穴をある程度埋めることができました。
しないよりはだいぶ良かったが、横殴りの雨になるとやはり水は漏れました
自分で処理をすることで雨漏りの回数・程度ともにだいぶ改善した印象です。しかし強い雨が降り出すとしばらくして雨漏りが起こること自体は完全には防止できませんでした。
結局そのままお引き渡し
退去するころにはオーナーも変わっていました。記録にも残っていないでしょうから、特に確認もせずそのまま退去・引き渡しすることにしました。そもそも雨漏り自体前に住んでいた人も経験していたはずですから、あまり気にしないことにしました。
帰国後も修理費用の請求や確認などの連絡は来ていません…。
6. 水漏れ:部屋中〇〇の臭いに…
この部分だけはお食事中の方は読まないでください!
このトラブルは記事の9トラブル中最も「すべらない話」です。海凪の文章力ではこの面白さ(?)は伝えられないかもしれませんがご紹介したいと思います。
ただの水ではなかった…。
ある休日の午後、PCを前にのんびりと過ごしていると「変」な臭いが漂ってきました。
場所を臭いで探ってみると、玄関のドアの近く、クローゼットの中から漂ってきました。
クローゼットのドアを開けてみると「ぽたん、ぽたん」と水がしたたり落ちてくるのがわかりました。
色はあまりついていませんでしたが、鼻を近づけると…。
とってもかぐわし…臭い、大〇のかほりがしました…。
現状を素早く認識した海凪は、水がしたたり落ちている元を特定し、、その水が落ちる場所の付近から収納物を遠ざけました。幸いその場所は靴の空き箱でしたので直接的な被害は免れましたが、水は壁沿いを伝うものもあり、急いでふき取りました。
それと並行して上階からドタバタした足音と、少しの話声が聞こえました。想像するにトイレがつまり、運悪く大〇中だったのでその溶けた水がトイレからあふれて床にたまり、隙間を通ってクローゼットにしたたり落ちたのでしょう。
本当に迷惑な話です。
幸いその後速やかに片づけてくれたのか、それほど大量の水は落ちてきませんでした。
水漏れした場所も速やかに乾き、拭き掃除と消臭剤で臭いはまったくわからなくなりました。
通風孔がさらなる波乱を引き起こす
しかしクローゼット以外にも水がしたたり落ちている場所がありました。
それはクローゼットと玄関の間にある通風孔の中です。嵌め殺しの窓になっており、中の様子はうかがい知れませんでしたが、明らかに悪臭がその通風孔を通って漂ってくるほか、一部の水は嵌め殺しの策を伝って内部に降りて行っている様子がありました。
それだけではあまり問題ないのですが、困ったことは「エアコンを入れるともれなくその通風孔の臭いが部屋全体にいきわたる」ことでした。この臭いのせいで当面エアコンをつけることができませんでした。
エアコンをそれほど必要としない季節だったのは不幸中の幸いでした…。
良かれと思った措置がさらに悲惨な結果を(笑)
1-2週間はエアコンを一切使用せずに過ごしました。乾燥したと思いその後試しに使ってみるとそれほど強い臭いはしなくなっていましたが、それでもやはり「何となく違う、変」な臭いは残っていました。そこでその臭いを打ち消すべく消臭剤を窓越しに通風孔へ吹きかけたのですが…。
却って部屋に乾燥して溜まっていた大〇に潤いを与えてしまい、結果として消臭剤と大〇が混ざったえもいわれぬ奇妙なかつ強烈な悪臭が部屋中にいきわたることになりました(笑)
激しく後悔したのはいうまでもありません…。
結局何もせずになんとなく解決しました
ただ、それも意味があったのかもしれません。その後はまたしばらく放置したところ、エアコンをつけても特に違和感を感じる臭いは出なくなりました。その後家族が合流しても特に誰も臭いについては言わなかったので海凪が慣れただけではなさそうです。
原因は明らかにトイレ詰まりが原因でしょうし、その後一切通常の水漏れ含めその場所には起こりませんでしたので、構造的な欠陥が問題ではないだろうし、どうせ頼んでも上述の第5トラブルのように何かしてもらえる可能性はとても低いだろうと判断し対処のお願いはすることなく様子を見ました。
結果としてその後同様のトラブル困ることはなく、無事退居しました。
結論:話のネタになったし様子を見ていても困らなかった
この話は特に皆様の教訓になるわけではなく、ただ共有したかったエピソードです(笑)
遭遇する人は少ないと思いますので笑っていただければ書いた目的は達成です!
7. 病院受診:システムは日本よりGood・システム外ははるかにBad
海凪は幸い体調を崩すことはあまりありませんでした…といいたいところですが、首を悪くして日本に帰国時に病院にお世話になりました。
ただ、悪名高いアメリカの高額な救急医療は受けずに済みました。
しかし留学中はコロナ禍真っ盛り。一時帰国時の陰性証明や自身のコロナワクチン、こどもの健診や予防接種などでアメリカの医療のお世話にならないわけにはいきませんでした。
ここでは医療関係のトラブルをつらつらと共有したいと思います。
コロナ検査の予約がうまくできず
1回目の帰省時、まだコロナワクチンがようやくアメリカで行きわたった頃でした。日本の出入国はCOVID-19検査の陰性が必須でしたが迅速検査のキットが市販される前でしたのでアメリカで検査できる場所をみつける必要がありました。
海凪の留学した都市では個人のクリニックはほぼなく、大学病院が各地にサテライトとしてのクリニックが散在していたので最寄りの大学病院付属クリニックで検査をすることにしました。
しかし予約の方法がわかりません。人に聞きながら方法を探すとどうやら電話をかけて予約するとのこと。
正直英語x電話はしんどいのでやりたくなかったですが他に手段がないので頑張りました
電話番号が分かりにくい
問題は電話番号です。大学病院のホームページを見てもどの番号に電話をかければ予約できるのかよくわかりません。とはいえ電話をかけなければ進みません。これかな?という番号にかけてみました。
相談室に掛けてしまい
なんとか見つけた(と思った)電話番号にかけた会話内容がこちらです(あいまいな記憶&適当和訳)。
こんにちは。何の用ですか?
コロナの検査受けたいんです。帰国するのに陰性証明が必要なので。
いつ帰国予定ですか?
〇月〇日です。72時間以内の検査結果が必要なんです。
では〇日か〇日に検査ですね
(それは分かってるんだけど…。)
ではこの番号にかけて予約してくださいね。〇〇〇…。
はい。(えっ?ここで予約できるんじゃないの???)
なんとただの相談電話窓口だったらしく、わかりきった検査日程と予約の為の電話番号を聞いて数分で電話は終了しました。
まあ予約の為の電話番号を知ることができたので一歩前進ではありましたが…。
わずか数分の内容で50ドル超の請求!(保険でカバーされたので良かったですが…)
その後教えてもらった電話番号(あとで確認すると思いっきりホームページに記載されていた)にかけ、予約し、速やかに陰性証明をもらうことができました。
目的を果たせたので満足していましたが、後日来た請求書を見てびっくり!
わずか数分の電話で$50以上の請求になっておりました。
因みにコロナのPCR検査自体は無料でしたし、相談料も大学の医療保険で全額カバーされたので支払いはゼロでした。
アプリ登録がうまくいってからはかなり便利に
その時実はできたのかどうか不明ですが、その後アカウント&アプリ登録できてからはほとんど電話を使用することなく(といってもアカウント作成は電話でひーひー言いながら行いましたが)便利に使用することができました。
全てがアプリ上で予約から結果閲覧、問い合わせまで可能でした。そしてこの履歴は患者本人が望めば他の医療機関や医療用アプリと共有が可能です。
日本も早くこうなればいいのに…。
かと思いきや電話のみで対応可能なことも…。
ほとんどの受診やワクチン接種はアプリ経由で予約可能でしたが、こどものコロナワクチンの追加接種だけは過渡期&供給数の問題があり、接種枠が設定されませんでした。そして電話で申し込んだ人だけが接種できたのです。
これは留学先で知り合った日本の臨床医からの情報だったのです。
現地のコネクションはやはり現代でも重要なのです…!
結論:レールに乗った方が楽だが抜け穴は多いので積極的に情報収集を!
アメリカは日本に比べればはるかにシステム化・自動化が進んではいるとはいえまだまだローカルなところや適当なことも多く存在します。
情報をうまく収集して大きな損がないようにしましょう。現地の日本人や臨床医と知り合うことで病院についてはトラブルを減らせます。
8. ロボコール&スパムメッセージ:日本の比ではありませんでした
アメリカではやたらロボコールや怪しげなメッセージ(SMS)が電話に届きます。
旅行用SIMだから?
海凪が当初使用していたSIMカード(電話番号)には週に数回程度SMSや電話が届きました。留学後の連絡はほとんどLINEやメールでしたし、現地の知り合いや連絡先を知る相手も限られていたので迷惑電話・SMSかどうかはすぐわかったので大きく困ることはない…つもりでした。
途中からはiPhoneの機能UPで勝手に無音化・無視してくれるようになったのでしばらくはあまり困らなかったのですが、この記事内のトラブルや家族内の用事(デイケアなど)で電話を使う必要性が増えてくるとロボコールと要件のある電話を振り分けるのが難しくなりました。
新規の格安SIMに変えるとメッセージもロボコールもほぼゼロに
新規SIM(Tello)ではそのようなことが一切起こりませんでした。
大手の電話番号+業者からの旅行用SIMカードの購入だったので使用歴があったためでしょうか。
ただ、海凪のラボのPIもこのロボコールにはかなり頭を悩ませていたので使用歴があるSIMはいずれロボコールは悩まされ続けるものなのかもしれません。
結論:新規SIMがおすすめ
入国前後では一時的に旅行用SIMを使う方法もありますが、少なくとも入国後は現地の新規SIMを購入することをお勧めします。海凪が使用したTelloはアメリカで有力な格安SIMの一つです。
記事「アメリカの格安SIMはTello!他社比較からわかるメリットとデメリット、実際の契約と設定を解説!」で詳しく解説していますので興味がある方はご覧ください。
9. 詐欺:正直思い出したくありません…。
これは詳細は別記事で書きたいのでここでは概略だけ…。
サブリース募集がきっかけ
海凪は帰国時、所属元からの要請で帰国しました。そのため家の契約が数ヶ月余った状態で退去しなければなりませんでした。
日本であれば少し早めに行っておくことで契約期間の融通をしてくれることもある(と認識しています)が、アメリカではそうはいきません。契約期間中の支払い義務が契約者にはあり、それを反故にすることは不可能です。
ではその場合どうすれば良いのでしょうか。それはサブリースです。つまり又貸しで他の人に部屋を貸してその代金を貸主に払うのです。
サブリースはアメリカの事情もありかなりポピュラーで家主もそれを嫌がりません。と言うことで海凪もいくつかの掲示業者やFacebookにサブリース募集を掲示したのですが…。
借り手が見つからず焦っていた
貸主はなかなか現れず「このままでは数ヶ月分の家賃を全て無駄に払わなければならない…」と思い始めたその時です。掲示業者経由のメールで連絡が入りました。
その人は中国系で来季からこちらの大学に在籍すると言うこと、身の上話などをつらつらとメールで語りました。「聞いてもいないのによく喋るな」と若干の違和感を持ちつつも「中国人だし…」などと謎の納得をしてやりとりを継続しました。
実はこのやりとり内容も伏線だったりします…。
後から考えれば典型的な手口でツッコミどころは多かったが…。
トントン拍子で話は進みましたが、遠方&家族が病気で見にいけないのですぐ契約したい、お金は病気中の祖母の委託業者(?)から小切手で送る、と言われました。日本であれば小切手なんてほぼ使用しないのですが、アメリカではこれまでもそこそこ小切手をやりとりすることはありましたのでそこまで違和感を持ちませんでした。
そして下画像のような封筒・小切手が届きました。
小切手自体はきちんとしたものですが、金額・名前はやりとりしていたものではありません。金額は事前にやりとりしていたものよりはるかに大きなものでした。名前はそもそも代理人(?)を通したものなので違うことには理由はつけられなくはありません。住所を検索すると、一応会社らしきものはあります。
??と思いながらさいどSMSでやりとりをすると「会社側の不手際で金額を送り過ぎてしまった。大学の授業料を納めなければならずその分をZelle(アメリカの送金サービスの一つ)で過剰な分を大学の人間に送付して欲しい」と言われました。
登場人物が多過ぎます。しかしこの時は日中で他にもやることがあり急いでいたこと、ようやくサブリースしてくれそうな人が見つかったということもあり早く訝しんでいたものの途中まで送金してしまいました。
そして途中で気づいたのです。「これって詐欺ではないか?」と…。
途中で送金をやめました。そして色々調べて確信しました。「やってもうた…!」
もう遅いです。警察に詐欺報告(Web上でできます)し、また銀行に送金の中止をお願いするなど動きましたが、そもそもZelleではそういった差し止めができないシステムになっている(!)こともあり、どうにもできませんでした。
あまりに腹が立ったのでしばらく詐欺師を泳がせているとその後も色々な要求をしてきましたが、最低限のやりとりで相手の時間を使わせ、遊んでからあとは無視することにしました。
その後は警察からも詐欺師からも音信不通となりました。
その後も詐欺師らしきメールが届く
どうもサブリース→連絡→色々な手段でカモにすると言うのはありふれた手段らしく、その後も複数同業と思われるメールが届きました。一応やりとりをするのですが、訳がわからない要求をしたり、応募してきたはずなのに金額を知らなかったり(見ればすぐわかるはずなのですが見ることすらしない)、場所が違ったといってきたり、全てがそういった連絡でした。
結論:時間とお金がからむと人は〇〇になる
その直前に知人がサブリースに成功していて、しかも詐欺メールが来ていたと言う話を聞かなかったのであまり警戒せずやりとりしてしまったことも悪い方向に働きました。
また無駄になる賃貸代も高額でしたし、時間制限があるものなので焦りがあったことも原因でした。「まさか自分が…」とまでは思いませんでしたが、油断していたのは確かです。
大いに反省していますし、日本で同じことをされたらすぐ気づいたでしょうけれども英語でのやりとりだと違和感を覚えるのが難しかったです。相手の英語が怪しくてもアジア人などネイティブでなければ怪しさは半減します。日本でアジア人に怪しい日本語で話しかけられたら警戒しますが、英語であることの障壁が意外な形で足を引っ張られました。
引っかかる人は少ないと思いますが、知っておくだけで防げるので恥を忍んでお伝えします!
まとめ:対処は人脈と予めの備えそして臨機応変な対策!
海凪が三年間に遭遇した本気のトラブル9選を全力でお届けしましたがいかがでしたでしょうか?今ではいい思い出と嘯くこともできますが遭遇しないに越したことはありません。
参考にしていただき、大きなトラブルに遭うことのない留学生活をエンジョイしてください!
>> 「研究留学に対する10の不安」を解消する方法|不安・失敗のほとんどは成功の種
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