アメリカでの生活において、運転免許証は長い期間運転する際に必須となるだけでなく、非常に重要な身分証明書となります。日本では高額な運転免許所得費用ですが、アメリカでは非常に安く取得できます。本記事では、運転免許を取得するための手順や必要な書類、試験対策方法を詳しく解説します。
1. アメリカの運転免許証の重要性
アメリカは日本以上の車社会なので運転するために必要なことは言うまでもありません。州によりますが3ヶ月〜1年程度であれば日本の運転免許の翻訳や国際免許証があれば運転可能です。しかし1年以上の長期の場合はアメリカの運転免許を取らなくてはなりません。
それだけでなく、アメリカの運転免許証はサイズが小さく汎用性も高いため、国際免許証やパスポートよりも身分証明証として非常に便利です。普段は運転しない方でも取得する意義は十分にありますし、日本と違って非常に安価なのでコスパも非常に良いです。
どうしても運転免許ではない身分証明書が欲しい場合はState IDという選択もあります!
a. 日常生活における利用
アメリカでは車が主な交通手段であり、運転免許は日常生活において欠かせない存在です。買い物や通勤、旅行など、車がないと不便な状況が多く、公共交通機関が発達していない地域も多いため、自家用車の利用が一般的です。
またアメリカ国内旅行でも免許がある=レンタカーを運転できるかどうかは非常に重要です。特に国立公園は非常に広大なのでバスツアーを利用するよりもはるかに効率的に観光を楽しむことができます。
ニューヨークの中心部など限られた地域以外では車はほぼ必須であると考えて良いと思います!
b. 身分証明書としての利用
運転免許証は、公式な身分証明書として広く利用されています。銀行口座の開設やホテルのチェックイン、レンタカーの借用など、様々な手続きで必要となるため、運転免許を持つことは非常に便利です。
一番使用頻度が高いのが酒類の購入の際の年齢確認です。日本人は若く見られやすく、アラフォーの海凪ですら毎回日付含めて確認されてしまいます。アルコールを買おうと思ったら常にサイズの大きいパスポートを持ち歩くのは面倒なだけでなく安全面を考慮しても得策とは言えません。
アメリカ国内の航空機移動もパスポートなどの身分証明証が必要ですが、これを運転免許で代替できるのも非常に楽です。
以下に、運転免許証を身分証明書として使用できる主な場面を列挙します!
これらの場面で、運転免許証は有効な身分証明書として広く受け入れられています。パスポートを常に持ち歩く必要がなくなるため、特に長期滞在者や留学生にとっては便利です。
ただし、REAL IDと呼ばれる新しい形式の運転免許証がより高いセキュリティ機能を持つ身分証明書として導入されており、2025年5月7日より一部の用途(例:国内線搭乗時の身分確認)では身分証明書にならない場合があります。
2024年以降アメリカの運転免許を取得される方は基本的にREAL ID付きです!
2. アメリカの運転免許取得に必要な条件
居住証明を持つ成人であれば取得の条件は厳しくありません。取得にかかるコストも低く、求められる技術もそこまで高いものではないので気軽にトライできます。
a. 年齢制限
州によって異なりますが、多くの州では16歳以上であれば運転免許を取得できます。未成年者の場合、保護者の同意が必要であり、特定の条件を満たす必要があります。年齢制限は各州のDMVのウェブサイトで確認できます。
b. ビザと居住ステータス
留学生や一時滞在者でも、適切なビザと居住証明があれば運転免許を取得することが可能です。各州のRMV/DMV(車両管理局)に確認が必要で、提出書類や手続き方法は州によって異なるため、事前の調査が重要です。
アメリカの運転免許証の取得条件は州ごとに異なります。一般的には以下の条件が必要です。
必ず居住している州のDMV/RMVの公式サイトをチェックしてください!
3. アメリカの運転免許の取得手順
運転免許証を取得するための一般的な手順は以下の通りです。
- 筆記試験の申し込み: 州の運転免許センター(Department of Motor Vehicles, DMV)の公式サイトから筆記試験を申し込みます。受験に必要な書類を準備します。
- 筆記試験: 道路交通法や運転マナーに関する筆記試験を受けます。
- 実技試験: 筆記試験に合格した後、実技試験を受けます。実技試験では運転技術や交通ルールの遵守が評価されます。
- 免許証の発行: 実技試験に合格すると、運転免許証が発行されます。
a. 必要書類
必要書類はざっくりと1. 身分証明書、2.住居証明、3. 車の保険証(自分名義)、4.国際運転免許証(もしくは仮免許: Learner’s permit)になります。
1. 身分証明書
パスポートやビザ、社会保障番号(SSN)などの身分証明書が必要です。これらの書類は運転免許取得の際に必ず提出する必要があり、申請前に必要書類を確認しておくことが重要です。
運転免許の期限は基本的にビザ及びD S-2019の有効期限と同じになります。
SSN/ITINはない人も沢山いますのでなければないと答えれば大丈夫です。
2. 居住証明書
住所を証明するための書類として、公共料金の請求書や銀行のステートメントなどが求められます。これらの書類は、居住地を証明するための重要な資料となるため、事前に準備しておくことが大切です。
3. 車の保険証
原則保険証が必要です。多くの方は国際免許証で運転し、その後に免許を取得するかもしくはパートナーが運転していての取得になると思いますので実際に運転するはずの車の保険にあらかじめ加入しておく必要があります。自分の名前が入っている保険証を提出しましょう。
4. 国際免許証
免許取得前に公道で車を運転できる状態であるかどうかを確認されます(そうでないと実技試験を受けられません)。DMVでは実技試験合格時に仮免許証を発行できるのでなければ発行してもらうだけなのですが、お持ちの方は一緒に提出した方が手間と誤解を避けられますので持参をお勧めします。
b. 筆記試験
筆記試験は、交通ルールや標識についての知識を問われます。事前に公式のガイドブックやオンラインの模擬試験で対策を行うことが重要です。多くの州では、多言語での試験対策資料が提供されているため、自分に合った方法で学習できます。
筆記試験の勉強
オンラインで提供されている模擬試験を活用することで、本番の試験に向けた準備を万全にすることができます。多くの州では公式の練習問題も公開されており、これらを活用して効率的に学習することができます。
筆記試験の予約
ほとんどの場合RMV/DMVのオンラインサイトで予約します。必要な情報を入力し、日時を指定すれば確認のメールが来ます。
筆記試験当日
筆記試験は、DMVの指定された場所で行われます。時間には余裕を持って移動しましょう。必要な書類を全て持参し、確認が終わったら試験会場に案内されます。州や試験会場によって形式は異なると思いますが、海凪の場合は待合の会場の脇にPCが慣れべられており、ヘッドフォンをしてそれぞれのタイミングで試験を受ける形式でした。一人の場合も同時の場合もありますが、開けた場所の試験でしたので集中力を保つことが求められました。
c. 実技試験
アメリカのルールさえざっくり頭に入っていれば合格するはずですが、注意点をチェックしておかないと思わぬ落とし穴にはまる可能性があるので準備はしておきましょう。
実技試験の予約
筆記試験と同様にRMV/DMVのサイトから予約し、確認メール/メッセージが来たら予約完了です。当日に必ず余裕を持って到着するようにしましょう。
実技試験の練習
運転教習所では、プロのインストラクターから実際の運転技術を学ぶことができますが、日本でも運転していてアメリカでもある程度国際免許証で運転しているのであれば必ずしも必要ありません。初めて運転する方には強くおすすめします。教習所での指導は、試験に合格するための実践的なアドバイスを得る絶好の機会です。
全員がしておいた方が良いことは、DMV/RMVの周囲をあらかじめ複数回走っておくことです。ほとんどの実技試験はDMV/RMVの周囲で行われますので練習しておくと試験が非常に楽になります。
実技試験当日
実技試験では、実際の運転技術が評価されます。運転教習所での訓練や、自身での練習を通じてスムーズな運転を心がけましょう。試験では駐車や車線変更など、基本的な運転操作が重視されます。
当然ですが指示は全て英語で行われます。基本的には日本と同じように乗車前の安全確認、左折・右折、一時停止、速度制限の遵守、停車(前から停車することを求められます!)など確認されて特別な技術は入りません。
実技試験は、指定されたコースで行われます。インストラクターの指示に従い、緊張せずに普段通りの運転を心がけましょう。
4. アメリカの運転免許試験/取得の費用
a. 州ごとの費用の違い
運転免許試験の費用は州によって異なります。例えば、カリフォルニア州では$35程度ですが、他州ではこれより低額なことも、高額になる場合もあります。費用の詳細は各州のDMVのウェブサイトで確認することができます。
運転免許証の取得費用は州ごとに異なりますが、日本と比較して非常に安価です。
b. 再試験の費用
試験に不合格となった場合、再試験の費用が発生することがあります。再試験の費用も州によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。再試験を受ける際には、前回の試験での失敗点を克服するための対策を講じることが重要です。
海凪は自慢じゃないですが2回実技試験に落ちました…笑
5. アメリカの運転免許試験合格後の手続き
郵送の受け取りはアメリカだとちょっとドキドキします(笑)
a. 一時的な免許証の受け取り
試験に無事合格したらその場で料金を払って印刷の一時的な免許証を受け取ります。多くの場合4週間程度の有効期限なので、期限が近づいてきた時にまだ本免許証を受け取っていない場合は早急な確認が必要です。万が一の場合を考えると国際免許証の期限が余裕のあるうちに運転免許証を取得することが理想的です。
a. 運転免許証の受け取り
運転免許証は、試験に合格した後、郵送で受け取ることが一般的です。受け取りまでの期間は州によって異なりますが、通常は2-3週間以内です。郵送中の紛失を防ぐため、住所を正確に記入することが大切です。
6. アメリカの運転免許の更新と維持
運転免許の期限が近くなると日本と同様に更新手続きの案内のハガキが登録した住所に送付されます。
アメリカに市民権がある場合はオンラインでの手続きが可能ですが、我々留学生は更新のたびにDMV/RMVを訪問しなければなりません。
a. 更新手続きの流れ
運転免許証は一定の期間ごとに更新が必要です。更新手続きは、DMVで行うことができます。必要な書類や手続きの詳細は事前に確認しましょう。多くの場合は初回取得時の書類があれば十分なはずです。ビザやDS-2019など、有効期限が更新された書類の場合は必ず新しい書類を持参しましょう。
更新手続きの際には、視力検査や筆記試験が再度必要になる場合があります。
b. 免許の取り消しと復活
運転免許が取り消された場合、再取得には特定の条件を満たす必要があります。違反履歴や交通安全教育の受講が求められることがあります。取り消し後の復活手続きは、州ごとに異なるため、詳細はDMVに確認することが重要です。
おまけ:アメリカで取得すると格安・手間なく日本の運転免許も入手!
もし日本の運転免許をお持ちでなくアメリカの運転免許を取得した場合には非常に安価に日本の運転免許を取得できます。手数料は数千円程度です。
実試験や筆記試験が免除されるかどうかは州によって異なります。
詳細は警視庁のホームページをご覧ください。
アメリカの運転免許まとめ
運転免許の取得で生活がもっと便利に!
アメリカでの運転免許取得は、日常生活をより便利にするための重要なステップです。この記事で紹介した手順や対策を参考にすることで、運転免許をスムーズに取得し、自由な移動や幅広い身分証明の活用が可能になります。これからの生活をさらに充実させるために、ぜひ運転免許の取得に挑戦してみてください。
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