アメリカ生活においても携帯電話の契約は生活の質と出費に関わる重要事項です。住み慣れた日本・使い慣れた日本語でも適切な契約をすることは簡単ではありません。ましてや慣れない文化・言語のアメリカでは至難と言っても過言ではありません。
実際三年間アメリカで研究留学をしていた海凪も携帯電話に関しては後悔しており「もっと早く格安SIMを契約しておけば良かった」と思っています。
この記事では、アメリカで使える格安SIMについて、Tello・Mint Mobile・Visible・RedPocket・Boost Mobileというアメリカでもメジャーな格安SIMサービスを比較し、どのような条件で選ぶべきか詳しく解説していきます。研究留学や旅行、長期滞在を考えている方に向けて、最適な選択ができるようサポートします。
この記事を読めばそれぞれの事情に最適な格安SIMを選べますよ!
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アメリカの格安SIMのメリットとデメリット
「格安SIM」を一言で表すと「大手の回線を間借りして展開している通信サービス」となります。そのため、通信の品質を大きく落とさず安い金額でサービス提供が可能になるのです。そしてサービス形態が違うので格安SIMは大手通信会社と比べた場合の共通するメリットデメリットが存在します。
まずは格安SIMのメリットデメリットを簡単におさらいしましょう!
格安SIMを利用するメリット
格安SIMの最大のメリットはなんといっても料金の安さです。特にアメリカで長期滞在する場合、メジャーなキャリアのプランだと月々の費用が高額になりがちです。
格安SIMを利用することで、通信費を大幅に節約しつつ、必要なサービスを利用できます。また、プリペイド形式でも安い料金形態が多いため、契約期間に縛られにくいことも魅力です。
例えば通信量無制限プランで比較すると以下のようになり、格安SIMサービス各社とも大手の代表であるVerizonと比較してほぼ半額以下と格段に安いことがわかります。
格安SIMを利用するデメリット
格安SIMのデメリットとしては、混雑する時間帯や場所では通信速度がやや遅くなる可能性があることが挙げられます。特にピーク時には、大手キャリアのユーザーが優先されるため、通信速度が制限される場合があります。
また、基本的に格安SIM会社は実店舗を持たず(だからこそ安いのですが)、対面や電話でのカスタマーサポートが限定的である場合が多く、問題が発生した際のサポート体制には期待できない点にも注意が必要です。
しかし日本人にとって英語・スペイン語の窓口対応は特に価値を感じないでしょう。むしろチャットやアプリ経由の方が翻訳アプリなどを使用してコミュニケーションを取りやすいので実店舗のメリットは小さいと考えられます。
平日日中はWi-Fiが整っている研究施設で過ごすでしょうから、ピーク時の通信速度低下もほとんど気にしなくて良いですよ!
日本代理店 vs アメリカ大手通信会社 vs アメリカ格安SIM
アメリカで携帯電話を使用する場合、大手通信会社(Verizon, AT&T, T-mobile)と格安SIM会社だけが選択肢ではありません。まずは大手通信会社との直接契約、日本での仲介業者を経由した契約と現地格安SIMサービスの比較をしなくてはいけません。
簡易的な表を以下に載せますが、詳しくは記事「海外留学時の国内携帯4つの選択×現地携帯4つの選択についてわかりやすく解説!」をご覧ください。
この表はほんの一例にしか過ぎませんが、米国通信会社大手や日本の仲介業者は現地の格安SIMより遥かに高額です。特に日本の仲介業者は日本語サービスを提供するために日本の会社も挟むことになるのでコストパフォーマンスでは格安SIM会社に圧倒的に敵いません。
米国通信会社大手であれば1. 安心感、2. 繁忙時の接続安定性、3. 対面でのサービスが可能、日本仲介業者であれば1. 安心感、2. 日本語対応、3. 契約・解約時の日本国内での利便性といった強みがありますが、その強みが支払うコストと見合っているかはよく考えるべきです。
米国大手通信会社は継続期間やファミリープラン他のサービスとの抱き合わせでの割引など、条件が揃えばよりお得なプランに加入することができるかもしれませんが、それでも格安SIMの価格設定には敵いません。
割引率ではなく全体の費用そのものを見る必要があります。
「全体のコスト」で比較した場合、現地格安SIMがダントツで優れています!
アメリカでの格安SIMの選び方:7つの視点
日本と同様アメリカにも多数の格安SIM会社が存在し、各会社のプランの基準はまちまちです。選び方を考えておかないと最適な会社とプランへ選べません。ここではどのように格安SIM会社とプランを選んだら良いかを解説します。
1. 自身の使い方を整理する
最も重要なのは自身が「どんな使い方をするか」です。
使いもしない通信量や使い方のプランを選択してはどんなに優れたコスパのプランでも無駄遣いになりますし、安さを重視するあまり肝心な時に不便になったり、追加料金を支払うようでは本末転倒です。
以下の面から自身の使い方を整理してみましょう。
- 留学先の住居や職場のWi-Fi環境は整っているか?
- 移動時間や外出でどの程度動画を見る/データをダウンロードするか?
- 通信速度が速い5Gは必要か?使うとしたらどの程度必要か?
- 1ヶ月あたり、電話は何分くらい使用するか?
- アメリカ国外で使う必要があるか?
- 家族も契約するか?その場合回線は幾つ必要か?
- 居住地域及び行動範囲をそれぞれの通信会社がどの程度カバーしているか?
一つ一つ解説していきます!
1. 住居や職場のWi-Fi環境
この時代、アメリカの研究施設ではほとんどの場合スタッフ用のWi-Fiが完備されているはずです。利用者・利用範囲の制限がそれほど厳しくなければ自身のSIMでの通信が必要な場面はほとんどないでしょう。
住居のWi-Fi環境もチェックが必要です。そもそも家賃に含まれている場合もあり、その場合は外出先でしかSIMによる通信を使わないことになります。さらに日本と同様アメリカでもショッピングモールやレストランではWi-Fiが完備されていることは珍しくありません。
余計な料金を支払う前に「本当にその通信料が必要なのか」を判断するため周囲の通信環境をしっかりと把握しておきましょう。
もし通信量が少ないと予想される場合はMint MobileやTelloが有力な選択肢です!
2. 外出中の動画視聴やファイルのダウンロードの必要性
これはご自身の生活スタイルの話になりますが、そもそも通信を多量に行う必要が外出先であるか?については見直す必要があります。外出前にあらかじめダウンロードしておいたり、画質を落とすなど工夫できることはたくさんあります。
1.と同様に通信量が少ないならMint Mobile・Telloが有力です!
3. 5G通信が必要か
格安SIMサービスの中には通信を5Gより遅い4Gに限定することで価格を引き下げているサービスがあります。
通信速度を必要としない場合はもちろん、「そもそもスマホが5Gに対応していない」とか「居住地域・行動範囲の大部分が5G通信対象の地域ではない」場合には「そもそも使用できない5G契約をするだけムダ」という結論になります。
4G通信のみでよければRed Pocketがおすすめで、無制限通信かつ$10/月の低価格で契約が可能です!
4. 通話は1月あたりどの程度必要か
そもそも家族や友人など親しい間柄であればLINEなどの通話アプリをWi-Fiやモバイル通信(≠通話)で行うことで通話時間はかなり少なくできます(一方でデータ通信は必要かことは注意する必要あり)。
ただ、通信インフラやIT化が進んだアメリカであっても通話が必要な場面は多々あります。特に生活の立ち上げ時期は電話の機会が多かったです。最低限の通話時間は確保しておいた方が無難です。
通話が最低限で良い&データ通信が少なくて良い場合はTelloがコスパ最強です!
5. アメリカ国外で使う機会があるか
通信会社によって国外でのカバーは大きく異なります。あまり気にしなくても良いですが、頻繁に国外の協力施設(カナダやメキシコなど)を行き来する場合には確認して方が良いかもしれません。
どのサービスも良くカバーしていますのでご自身が使う国をチェックしてください!
6. 家族も契約するか
もし家族も契約する場合、特にこどももある程度大きい年齢で3人以上契約する場合には家族プランを設定している会社の方が安上がりな場合があります。
しかしその場合も「どの程度通信するか」をよく考えておく必要があります。緊急時のために最低限持たせておく、という場合であれば個別に契約した方が帰って安いかもしれません。
家族/おまとめ契約があるのはMint MobileとBoost mobileです!
7. どの会社がどの程度自宅・職場などの行動範囲をカバーしているか
都会であればあまり考える必要もありませんが、田舎になればなるほど通信カバー範囲が会社により異なります。明らかに行動範囲のカバーが狭い会社を契約してしまうと不便なことこの上ありませんのでしっかり確認しておきましょう。
今回紹介している格安SIM会社はT-mobile・Verizon・AT&Tのいずれかの回線をカバーしていますのでこの3社の公式HPで確認しておけば後はその回線を使用している会社を確認すれば十分です。心配な場合には格安SIM会社の公式サイトでもカバー範囲を確認しましょう。
広範囲をカバーしたい場合はVerizon回線を使用できるVisibleとRedPocketがおすすめです。
以上を念頭に置けばそれほど迷わずに会社・プランを選べるはずです!
実際に試してみる
多くの格安SIMプロバイダは、契約期間に縛りがないため、まずは短期間試してみるのも一つの手です。特にRedPocketやTelloのように安価で柔軟なプランを提供しているプロバイダであれば、リスクなく利用を開始できます。自分に合ったプロバイダを見つけるために、複数のプロバイダを試すことも検討してみてください。
お試しするには月毎の契約や無料キャンセルができることを必ず確認してください!
アメリカの主要な格安SIMサービスの比較5選
アメリカには多数の格安SIMサービス会社が存在します。主要なプロバイダーにはTelloの他にMint Mobile・Visible・RedPocket・Boost mobile等があり、それぞれ特色が異なります。数多くのサービスを比較しても煩雑になりますので主要な4サービスを簡潔に表で比較し解説します。
Telloが一番価格設定が柔軟で最安価格も$5とお手軽です。帰国後も安く回線を維持したい人はTello一択です。
Mint Mobileは格安SIMのなかで一番人気があると言われており、家族割引や先払いを利用することで最もコスパ良く利用することが可能です。ただ逆に言うと身軽さはあまりありません。
Visibleは米国で最も通信網が広いVerizon(日本のdocomoによく似ている)を使用しており、日本のahamoとだいたい同じと捉えることできます。通信域&通信速度&通信容量を全て満たすプランがあり、この記事を読んで格安SIMに興味を持っても一定の抵抗がある場合、ここから始めてみると良いかもしれません。
RedPocketは主要な通信網であるVerizon・T-mobile・AT&Tのいずれも選択できるところが明確な強みと言えます。また、通信回線の5Gが不要で4G通信で十分な人は4G通信無制限で$10と格安で契約できることも大きなアドバンテージです。
Boost mobileはまとめて3回線まで購入すると1年間は$37.5で無制限通信が手に入るので1年限定であればかなりお得です。
Telloの特徴とメリット
Telloの料金プラン
TelloはT-Mobileのネットワークを利用している格安SIMです。
Telloは非常に柔軟な料金プランが特徴で、必要であれば毎月でも自分の利用スタイルに合わせてデータ通信量・音声通話量をカスタマイズできます。特に、通信費を抑えたい方にとって最適な選択肢です。短期滞在やデータ/通話量を使わない場合Telloは非常にコストパフォーマンスが良いです。
計34通りから自身の使い方に合った必要十分なプランを選択できます!
Telloのメリット
Telloは最低金額 $5/月(税別)から契約可能な点が最大のメリットです。特に帰国直後はアメリカの回線を残しておいた方が何かと便利ですが、他の格安SIMだとRed Pocketの$10/月が2番目でありその差は歴然です。
またTelloは基本的に毎月更新のため、月毎に柔軟にプランが変更なことに加えて急な解約でも損が発生しないため非常に使い勝手が良いことも大きな利点です。
アメリカ国外の使用もかなり柔軟で、日本国内の通話でも大きなコストがかかりません。
最も柔軟でわかりやすくコスパの良いサービスです!
Telloの注意点
Telloに大きな注意点は存在しませんが、あえて言えば以下の3点になります。
まず「通話・データ無制限プラン」では他社と比べて最安ではありません。
上記の表のように通話&データ通信無制限のみを求めた場合には4Gのみの制限はありますがRedPocketが最安になります。ただTelloはそれ以外の5G通信も提供するサービスと比較すると同等以上のコストパフォーマンスであり、5Gの通信制限もないため5Gの対象エリア・対象スマホの両方がある方にはオススメの一つであることは間違いありません。
おまとめ・家族プランは設定していないため、多人数x長期使用x通話・データ無制限の場合にはMint MobileやBoost Mobileの方がコストパフォーマンスが良くなるかもしれません。ただし、配偶者やこどもが無制限プランが必要かどうかはよく考えた方が良いでしょう。「持たせておく」が「それほど使わない」場合はおまとめプランにするよりも個別に必要十分なプランを契約した方が安く上げる可能性が高いです。
T-mobileのネットワークを間借りしており、最も広いVerizonではありません。カバー範囲がしっかりとご自身の生活圏内を含んでいるかの事前チェックは必要です(これはどの格安SIM会社にも当てはまります)。
最後に、データ・通話料が無制限でないプランは使用していなかった通話時間・データ量を来月に繰り越せる仕様ですが、この時は「手動で更新する」必要があります。自動更新の場合、余りは全て破棄されるので、この手間が惜しいが、余りは有効活用したい方の場合にはMint Mobileなど他社で自動更新でも繰り越せる会社を使用した方が良いかもしれません。
Telloがおすすめの人
- なるべくコストを抑えたい人
- 1〜数ヶ月程度の短期滞在の人
- 家族に緊急用で持たせたい人
- 日本に帰国後も回線を維持したい人
Mint Mobileの特徴とメリット
Mint Mobileは日本でも比較的知名度が高いアメリカの格安SIMサービスです。
Mint Mobileの料金プラン
Mint Mobileは特にまとめて契約することで料金を抑えることができる点が魅力です。3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月とまとめて契約することで、月額料金をさらに安く抑えることができます。特に長期滞在を予定している場合は、大幅なコストダウンが期待できます。
全てのプランは通話とテキスト(SMS)の使用は無制限になっていますのでデータ使用量のことだけ考えてプランを選択すればOKです。その点ではTelloよりもプランを選びやすいかもしれません。
Mint Mobileのメリット
Mint Mobileは「長期使用かつ大容量使用(が複数人)」が最も力を発揮できる格安SIMサービスです。
プランは原則3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月の先払いシステムであり、それぞれの契約期間に5GB、15GB、20GB、無制限のデータプランが付属してることから計12通りのプランが選択できます。
組み合わせによっては上述のTelloよりも安く使用できます。また、少なくとも2025年1月5日時点では特別キャンペーンの価格が契約更新ごも据え置きになるとのことで、長期的にプランを変更せずに使用する場合はTelloよりお得になる部分は多いでしょう。
Mint Mobileの注意点
お得なMint Mobileですが、注意点も複数あります。
まずそもそも「そのデータ通信量は本当に必要か」は良く考える必要があります。おまとめ長期で安いプランは魅力的ですが、そもそも必要なければいくら安くても無駄金になります。
それから初契約やキャンペーンの価格がかなり安く設定されており、魅力的なのは間違いありませんしその後継続する場合は途中で値上がりしないのも非常に良い点にはなりますが、出戻った場合にはそれらのキャンペーンが適用されない点も注意が必要です。
また前払い制度のため、複数人まとめて複数ヶ月支払うとなると短期的には少なくない出費になります。最安の$15おまとめプランを3ヶ月3人契約するとそれだけで$135を一度に払う必要があります。そして一度払ってしまうとキャンセルはできませんので、「やっぱりこんなに通信しない」「1年まとめて契約したが半年で帰国することになった」場合にもお金は戻って来ず、無駄な契約になってしまう可能性を考慮しておく必要があります。
最後に40GBで使用を制限する可能性がある、という条項があり、自宅のWi-Fi代わりに使用する場合に注意が必要です。3人いればそれぞれの容量を使い分ければ大丈夫だと思いますが、1人の契約だと帰って不便になってしまう可能性があります。
Mint Mobileがおすすめの人
- 3ヶ月以上、3ヶ月単位で留学期間が決まっている人
- 家族も自身も外で通話・データ通信をたくさん使う人
- 自宅のWi-Fiが何らかの理由で利用できない人
Visibleの特徴とメリット
Visibleは最大手・最広域をカバーするVerizonのネットワークを利用しており、全米の広いエリアをカバーしている格安SIMサービスです。
日本で言うと、ドコモの格安サービスahamoのイメージです!
Visibleのシンプルなプラン
VisibleはVerizonのネットワークを利用しており、全米の広いエリアをカバーしています。Visibleのプランは非常にシンプルで、月額料金が一定($25/月{キャンペーン中は$20}と$45/月{キャンペーン中は$30}の2プラン)で無制限のデータ、通話、テキストが利用できるのが特徴です。プラン選びに悩むことなく、安心して利用できるのが大きな魅力です。
高い方のプランではより早いWi-Fiホットスポット接続と国際通話をカバーしている点、またApple Watchのみでの通話も可能である点などが強みです。
アメリカでも国際間移動など長距離を移動しながら高容量・高速通信を求める場合はおすすめです!
Visibleのホットスポット機能
Visibleではホットスポット機能も無制限で利用することができます。これにより、外出先でのPC作業などにも役立ちます。外でもバリバリ通信しながら仕事やレジャーを楽しみたい方には選択肢になります。
Visibleのメリット
データ無制限で利用したい場合、コスパも最強クラスです。2025年1月現在のキャンペーンを利用すると$20/月でデータ容量無制限で5G通信を利用でき、Hotspotも無料・無制限なので通信速度・通信範囲・高容量通信を求める人にはうってつけのSIMサービスです。
年間契約もありますが、月毎の更新でもそれほどコスパは落ちませんので契約期間に縛られずに利用できるのはMint Mobileよりも強みと言えます。
Visibleの注意点
一方であまり携帯電話の通話・通信を外出先で使わない場合はこれでも「契約しすぎ」になります。TelloやMint Mobileの方が安く収まるケースは沢山あるでしょう。
Telloがおすすめの人
- いろんな地域で沢山モバイル回線を使いたい人
- Verizonのネットワークでないと不便が生じるエリアで行動する人
- シンプルなプランが良い人
RedPocketの特徴とメリット
RedPocketの多様なネットワークオプション
RedPocketはAT&T、T-Mobile、Verizonのネットワークを利用することができるため、自分の滞在するエリアに応じて最適なネットワークを選択できます。これにより、地方でも都市部でも安定した通信品質を享受することが可能です。
RedPocketの料金体系
RedPocketの料金体系は独自路線の設定の仕方になっています。まずどの契約でも4G通信(5Gと比べて遅い)が無制限で使用できます。そこにどの程度5G通信とHotspot(携帯会社独自のWi-Fi接続サービス)が使用できるか、その有無と通信量で料金が決まってきます。
RedPocketのメリット
上述の特徴から、大きなメリットは以下の4つです。
$10/月で4G通信が無制限に使用できるのは業界最安レベルです(全ての会社を調査できていないので「レベル」としか言えません)。また、3大キャリアから通信網を選択できるので居住地域のカバーを調査した上でベストを選択できることも大きなメリットでしょう。
通信速度に不安がある人も、7日間無料で試せるのは大きなメリとです。
それから年間プランでは1ヶ月分無料になりますが、これはおまけ程度と考えても良いかもしれません。うまく滞在期間とマッチできないと無駄が発生するのでそのリスクを負うことを考えると割安感はありません。
RedPocketの注意点
もし5Gを使いたいのであれば価格が上のプランを契約しなければなりませんが、その場合他社と比べて割高になってしまう可能性が高く、通信速度を求める方にはあまりお勧めできません。
通信量よりも通信速度を重視したい人はTello、通信量も通信速度も両方重視したい人はVisibleがお勧めです。
Telloがおすすめの人
- そもそも手持ちのスマホ・行動地域で5G通信を利用できない人
- 通信容量は必要だが速度は求めない人
- 安く済ませたいが追加料金を払うことを心配したくない人
Boost Mobileの特徴とメリット
Boost Mobileを「格安SIM」と呼ぶのは若干違和感があります。なぜ格安SIMと呼びにくいかというと「実店舗を持っており、上位契約は大手キャリア並み」という特徴を持っているからです。
しかし最安料金は格安SIMよりなので合わせて紹介しておきます。
Boost Mobileの価格体系
料金プランは上記の3プランのみとなっており、Unlimited+とUnlimited Premiumは明らかに割高かつ大手キャリア並みの料金体系となっています。これらのプランを契約するくらいであればこれまで紹介した4つの格安SIMサービスを契約するべきだと考えます。
Boost Mobileのメリット
唯一最大のBoost Mobileのメリットは「3人の家族割引プランが(1年間限定で)かなりお得である」という点です。2ライン目は1年間半額、3ライン目は1年間無料なので実質1.5人分の契約で3人分の通信無制限の電話回線を使用できることになります。
$12.5/月で5G通信込みで使用できるサービスはこの記事で紹介している格安SIMではありません。
また毎月の後払いが可能で、月額契約なので急な帰国やキャンセルにも柔軟に対応ができる点もMint Mobileなどにはないメリットです。
Boost Mobileの注意点
注意点は明確で、「上位契約をしないこと」「1年以上の契約では割高である」ことです。
上位の契約は$50/月を上回り明らかに高額です。また複数回線割引は1年間限定なので1年後には$75/月の契約となってしまうためかなりの負担になります。
「1年後には必ず解約する」ことを忘れず、乗り換え手続きが必要なことを乗り越える必要がありますので1年間限定の3人家族以上の留学でなければBoost Mobileを積極的に利用する必要性は低いでしょう。
Boost Mobileがおすすめの人
- 携帯をバリバリ使用する3人家族が1年間留学する場合
eSIMと物理SIMのメリットデメリット
eSIMの利便性
eSIM対応のプロバイダを利用することで、物理的なSIMカードを挿し替える手間が省けます。例えば、Mint MobileやTelloはeSIMに対応しており、契約後すぐにQRコードをスキャンするだけで利用を開始することができます。これは短期間での渡航やビジネス出張にも非常に便利です。
eSIMの注意点
古いスマホの場合にはそもそも対応していない場合があります。
スマホがeSIMに対応していない場合には物理SIMを選択することになりますが、その場合もSIMロックがかかっていないかは出発前に必ず確認し、解除しておきましょう。
ほとんどの格安SIMサービスがeSIMと物理SIMの両方に対応しています!
どの通信会社を選択すべきか?
通信会社ごとのカバレッジと速度
プロバイダごとのカバレッジと通信速度には違いがあります。主に格安SIM会社は大手通信会社のVerizon, AT&T, T-mobileのどれかの回線を使用しています。
Verizonを利用するVisibleは、特に地方部でのカバレッジが強く、広範囲で安定した通信品質を提供します。一方で、Mint MobileやTelloは都市部での利用に向いており、料金もリーズナブルです。
通信品質とコストのバランス
通信品質が良いプロバイダは、やはりコストが高くなる傾向があります。そのため、自分の利用スタイルに合わせて、コストと品質のバランスを見極めることが大切です。短期利用ならTelloやRedPocket、長期利用ならVisibleやMint Mobileが選択肢として適しています。
格安SIMとは:大手通信会社の回線を間借り&コストを削減して提供
日米問わず一般的に格安SIMとは、大手携帯キャリア(MNO: Mobile Network Operator)以外の通信会社(MVNO: Mobile Virtual Network Operator)が提供するSIMカードや、そのサービスを指します。大手携帯キャリアから通信設備を借りて提供し、店舗や対面サービスを省略することで経費を削減しているため、月額料金を安く抑えることができます。
格安SIMのメリットとしては、次のようなものがあります。
- 大手携帯キャリアと比べて月額料金が安い
- 多様な会社・料金プランが存在しより細かなユーザーのニーズに合わせて選択できる
一方、次のようなデメリットも存在します。
- 通信速度が(特に混雑時に)安定しない場合がある
- 通信会社によってはキャリアメールが利用できない場合がある
- 実店舗数が0もしくは少なく、対面でのサポートが受けにくい
まとめ:自分に合った格安SIMで満足度の高いアメリカ生活を!
本記事のまとめです。まずは自身とご家族の使用用途や自宅・行動範囲の通信環境を把握しましょう。
迷ったら以下のオススメリストを参考にしていただければ外しません!
ケース別オススメ格安SIM
- 万人に広くオススメ・・・・・・・・・・・・・・Tello
- 滞在期間が3ヶ月単位&家族もたくさん使用・・・ Mint Mobile
- 家でも外でも使い倒したい・・・・・・・・・・・Visible
- 5G通信はいらないので安くたくさん使いたい・・・RedPocket
- 3人携帯使用&1年限定の滞在・・・・・・・・・・Boost Mobile
アメリカでの格安SIM選びにこの記事が役立てば幸いです。快適なアメリカ滞在をお楽しみください!
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