- 研究留学準備はなにから始めればいい?
- 何か月前から始めればいいか知りたい!
- 留学に必要な準備を教えてほしい…。
研究留学の準備をする、といってもなにから手をつけてよいかわからない人は多いです。留学先の選び方や、どのタイミングで準備を始めるべきか迷っていませんか。
この記事では、研究留学準備を始める最適なタイミングや留学先の選び方を解説します。最後まで読めば、資金調達や海外保険などの準備についてもわかります。大枠をこの記事で把握し、個別の詳細については各所に配置したリンクから記事を読んでいただくと準備の概要と詳細が分かります。
研究留学準備のポイントをおさえて、スムーズに出発できるようにしましょう!
留学準備を始める最適なタイミング
研究留学準備を始める最適なタイミングは、留学目標日の1年以上前が理想的です。留学に必要な手続きや準備には、時間がかかります。留学先の学校応募の締め切り日やビザ申請、住居確保の時期を考慮する必要があるからです。
もし研究先の受け入れ先と資金源が確定しているのであれば2~3ヶ月での準備も不可能ではありません。1ヶ月しか時間がない場合は平日にも休みを取る必要があるだろう。
資金準備や奨学金の申請は準備はさらに早めに行いましょう。英語のTOEFLやIELTSなどの英語能力試験に向けて、試験対策のための時間も十分に確保するのも重要です。
適切な準備期間を設ければ、留学準備に伴うストレスを軽減し、充実した留学生活への基盤を築けます。計画的に留学準備を進めてください。
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研究留学先の選び方(国・研究室)
研究留学先選びは研究留学の根幹です。まずは何を研究したいか、その研究先が受け入れてくれるかが一番です。しかし治安や生活費、気候、文化の違いといった「場所」の要素も無視はできません。特に家族が帯同するとなれば考慮すべき大きな要素です。これらの様々な点を考慮しながら最適な選択をする必要があります。
適切な留学先の選定が充実した研究留学を実現するための大きな第一歩です!
A. 留学先の研究室の決め方
留学先の研究室の決め方は、第一に研究分野、第二にPIや同僚の雰囲気です。目的は研究ですから、そもそも自身が行いたい研究ができなければ話になりません。
研究者へのサポート体制や交流環境の有無も、研究留学生活に大きく影響します。研究施設の公式Webサイトやパンフレットを参照し、詳細情報を集めましょう。できれば直接研究室を訪問して直接情報を得るのが望ましいです。
同量の話を聞くと、研究生活の様子が明確になります。反対に受け入れるラボ(研究室)としても一緒に働く候補がどのような人柄やふるまいであるか、会話がどの程度通じるかなどは雇用・採用する大きな判断材料になりますのでこちらが持ち掛けなくとも研究室の方から訪問を要請することも少なくありません。
ポイントを念頭に置いて、最適な留学先の研究室を選んでください。選び方については以下のリンク先の記事でより詳しく解説していますので参考にしてみてください。
» 後悔のない研究留学生活を送るポイント
» 研究留学先を選ぶ時は何を重視すべきか?目的と価値観を炙り出す9つの質問
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B. 研究留学先の国・都市の選び方
複数候補がある贅沢な方には研究留学先の国・地域も考慮が必要です。留学する国や都市を決めるには、以下のポイントをおさえて検討しましょう。
- 文化や言語、教育水準を考慮する
- 留学の費用と生活コストを調査する
- 気候や治安、生活環境を確認する
- アクセスのよさや、現地の交通網をチェックする
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研究留学に関する書類の準備と手続き
留学準備は、必要書類の種類を把握するのも重要です。留学先への応募やパスポート・ビザの申請手順をていねいに行えば、手続きにおける不安を解消できるでしょう。
研究留学先への応募書類を準備する
研究留学先への応募書類準備は、細心の注意が必要です。通常は受け入れ先が必須書類を指定してきますが、海外に行くのですからパスポートが必須で、これは万が一お持ちでない場合は留学先の選定よりも先にパスポートを取得しましょう。ビザも同様に留学には必須ですが、こちらは研究先からの書類が必要ですので先方からの指示を仰ぐ形で支障はありません。
留学先によっては、基本書類に加えてTOEFLやIELTSの言語試験スコアが要求される場合もあります。TOEFLやIELTSの試験でよい成績を得れば、学校受け入れの幅も広がるケースもあるでしょう。
Personal Statement(志望動機)や履歴書(CV: Curriculum Vitae)では、経験や目標を詳細に記述します。選んだ留学先やプログラムが、将来の目標にどう寄与するか、具体的に説明しましょう。専攻や分野によっては、ポートフォリオや研究提案書も必要になる場合があります。計画的な取り組みが大切です。
多くの場合応募書類は英語で求められるはずです。英語はいずれにしても使用するので様々な力を借りながらも自身の手で完成させましょう。しかし万が一別の言語で応募書類が必要な場合はプロに正しく翻訳してもらいましょう。ただし事務的な手続き書類だけであればAI翻訳で十分です。
>> 【ひな型ダウンロード可】Personal Statementの書き方(海外留学・医師・研究者)
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パスポートとビザの申請をする
留学には、パスポートとビザの申請などの準備も欠かせません。以下の流れでパスポートとビザの準備を行います。
- 有効期限の確認・更新が必要なパスポートを早めに準備する
- 留学先国のビザ要件を調べる
- 必要書類(申請書や写真、パスポートのコピーなど)を集める
- ビザ申請費用を確認し、準備する
- 留学先からの必要書類を確認する(Offer LetterやDS2019など)
- 領事館や大使館でのビザ面接を予約する
- 留学先国の入国規制や健康証明書が必要かどうかを確認する
ビザの処理には時間がかかるため、余裕を持ったスケジュールで手続きを進めましょう。
» アメリカ留学に必要なビザの取得方法を解説!(作成中)
ビザ申請の書類が揃ったら、領事館や大使館での面接予約を行い、申請を進める段階に入ります。パスポートとビザのコピーを取ったあとは、安全な場所に保管してください。
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留学費用に関する準備
留学には、留学費用に関する準備も欠かせません。留学にかかる費用は学費のみならず、生活費や旅費、教材費といったさまざまな経費を総合して考える必要があります。
- 留学費用の総額を把握する
- 留学資金を調達する
- 必要に応じて奨学金や助成金を申請する
費用を把握し、留学生活をより充実させましょう。
研究留学費用の総額を把握する
まずは費用総額の把握です。留学費用はケースバイケースですが、以下の費用を総合して計算する必要があります。
- 生活費(食費、住居費、交通費、こどもの保育代)
- 航空券の価格(往復分)
- ビザ申請費用
- 研究資料代
- 健康保険や海外保険の費用
- 現地でのエンタメ費用
生活費は、留学先の生活水準によって大きく変わります。緊急時に備えた予備費や、留学生活を楽しむための余暇活動、旅行の予算も考慮する必要があります。現地での連絡手段として、携帯電話やインターネットの利用は必須で、通信費も無視できません。
留学にかかる費用を1つ1つ詳しく見ていけば留学に必要な額を大雑把に把握できます!
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留学資金を調達する
留学資金の調達は、以下の方法が考えられます。
- 奨学金や海外留学助成金を獲得する
- 大学のポストを留学期間にも適応してもらう
- 貯金を使用する
- アルバイトやフリーランスの仕事で資金を稼ぐ
資金調達方法を多角的に検討し、計画的に準備を行いましょう。
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奨学金や助成金を申請する
奨学金や助成金の申請するは必ず渡来しましょう。元々ポジションが確約されている幸運な方を除けば奨学金の獲得はほぼ必須です。金銭面はもちろんのこと、実績としてもカウントできるので二重にお得です。国や研究機関、財団が提供する奨学金制度をリサーチしましょう。
学業成績や専攻分野、留学先の地域の条件にあう奨学金を探すのが効果的です。
奨学金の申請には締め切りがあり、必要書類も多いです。早めに準備を行ってください。推薦状や研究計画書などの申請に必要な書類を用意し、面接や試験がある場合はしっかりと対策を行います。助成金や研究資金に関する情報を探し、複数の奨学金への申請もおすすめです。
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奨学金を得たあとは、税金の扱いや、報告義務についても事前に調べておきます。留学費用の大きな助けとなる奨学金や助成金の利用ができるよう、十分な準備と情報収集を行いましょう。
奨学金は非常に大事なので研究先の目途が付き次第最速で準備を開始しましょう!
留学時の健康と保険に関する準備
留学準備には、健康状態の管理や適切な保険の加入も重要です。とくに長期間の留学は生活環境が大きく変わるため、さまざまなリスクが伴います。万全の準備を行いましょう。
- 必要な予防接種を受ける・予防接種証明書を作成してもらう
- (必要時)歯科治療を受ける
- 海外留学保険を検討する
上記の準備は、留学生活を充実させるための基盤づくりにつながります。
健康診断を受ける
留学前には健康診断をかならず受けましょう。既存の健康状態を把握すれば、必要に応じて医療措置やワクチン接種を行えるからです。
多くの留学先では学生ビザを申請する際、健康証明書の提出が求められます。とくに慢性疾患を持つ学生の場合は、治療計画や必要な薬の準備が必要です。健康診断は大きな役割を果たします。
特定の国や、地域に必要な健康診断の要件を確認しておくのも重要です。トラブルなく快適な留学生活を送るために、健康診断は忘れずに受けてください。
必要な予防接種を受ける
留学時の健康を維持するために、予防接種を済ませておくのも大切です。留学先の国によっては、日本ではあまり見られない感染病が流行している場合があります。留学先で必要な予防接種を事前にリサーチし、感染病のリスクを把握しましょう。
具体的には、保健当局や旅行クリニックでの相談を通じて、どのワクチンが必要かを調査します。予防接種のスケジュールを立てる際、複数回の接種が必要なワクチンについては計画的に進めていきましょう。
チェックポイント
予防接種の予算を計算して、予算計画に組み込む必要もあります。予防接種を受けたあとは、予防接種証明書を取得して、必要書類に添付するのも忘れないでください。
» アメリカの留学に必要な予防接種と州ごとの違いを解説!(作成中)
(必要時)歯科治療を受ける
歯科治療も日本ではばらつきはあるもののかなり安価で技術もある程度担保されますが、海外では質はケースバイケースとはいえ費用は格段に高価となることが多いです。トラブル対応も慣れない環境・文化・言語で対応しなければならないので可能な限り留学前に治療をひと段落させることを強くお勧めします。
自身で必要がないと思っていても半年前くらいには一回チェックは受けましょう!
海外留学保険を検討する
数ヶ月単位の短期留学の場合には海外留学保険の加入を検討しましょう。保険に加入する際のポイントは、以下のとおりです。
- 留学保険プランの比較検討を行う
- 留学先の国の医療制度と保険要件を理解する
- 留学保険の料金と支払い方法を確認する
- 緊急時のサポート体制の有無を確認する(24時間対応、多言語サポートなど)
カバー範囲を十分に確認することも大切です。病気の対応だけでなく、事故や盗難などのトラブルにも備えられる保険を選んでください。
留学の期間によって選ぶべき保険プランが変わります。渡航してすぐは保険の手続きが済んでおらず、無保険の期間が発生する可能性があります。すでに研究機関に所属している期間であれば遡って支給を受けられる可能性が高いですが、一時的に多額の支払いを迫られる可能性があります。保険の適用範囲外のリスクに備えるため、入国前後は旅行保険を併用するのも1つの手段です。
年単位の留学をする場合には現地の保険に入っておくことをお勧めします。
>> 医療保険について(作成中)
最終的には、健康状態や留学先の環境を総合的に考慮し、加入する保険を慎重に判断する必要があります。留学先の医療制度や保険要件について理解しておけば、適正な保険を選択しやすくなるでしょう。
歯科治療は半年前、ワクチンは3か月前、保険は1か月前には動き出しましょう!
日本を転出する準備
海外に居住する準備として主に以下の準備が必要です。詳しくはトップページや下記のリンクから情報を取得してください。
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海外に居住する準備
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留学時の荷物を準備するときのポイント
留学時に荷物が多すぎると移動の際に手間がかかったり、航空会社の重量制限で追加料金がかかったりする恐れもあります。郵送する場合にも到着時期と費用を比較検討して船便と航空便を賢く使い分ける必要があります。
1か月前には準備を始めましょう!
荷物は必要最低限にする
荷物の選定と送付方法の選択も準備における重要ポイントです。効率的な荷物の準備には、いくつかのポイントがあります。
- 軽量で機能的なスーツケースやバックパックを選ぶ
- 留学地の気候に応じた四季の衣類を選択する
- 多機能なアイテムを優先する
- トラベルサイズの化粧品やトイレタリーを携帯する
- 余分な靴やアクセサリーは持たず、必要最小限におさえる
- 荷物の量を減らすために、着回し可能な服を選ぶ
重要書類や必需品は、手荷物に入れておきましょう。使用する可能性がある電子機器の選択も忘れずに行ってください。航空会社の荷物規定を事前にチェックすれば、超過料金の発生を防ぎます。
現地で買えるものは持っていかない
留学時の荷物を準備する際には、現地で買えるものは持っていかないようにしましょう。荷物は、必要最低限のアイテムに絞るのが鉄則です。
現地で調達できるもの
- 日用品(シャンプーやボディーソープ、洗剤など)
- 衣服(一般的な服装は現地調達可能)
- 靴(留学先の気候やファッションに合わせて購入できる)
- 文房具(ノート、ペンなどは現地で容易に手に入る)
- 電化製品(電圧やプラグ形状が異なるため現地購入が合理的)
- 食品(特産品を除き、現地のスーパーマーケットで購入できる)
荷物の削減は移動の負担を軽減し、留学生活をスタートさせるうえでのストレス軽減につながります。現地で必要なものを選ぶ楽しみも生まれます。
ほとんどのものは現地で手に入れたほうがコスパが良いですよ!
まとめ
留学は、予定日の約1年前から準備を進めるのが理想的です。計画的に留学準備を進めれば、スムーズな留学生活を送れます。
- 留学先の研究室を決定する
- 応募書類、パスポート、ビザの申請は早めに済ませる
- 留学にかかる費用を正確に把握し、資金計画を立てる
- 荷物は最小限にし、現地購入可能なものは持参しない
研究留学にはそれなりの費用がかかるため、資金計画も重要です。健康管理や保険の加入も、留学準備において欠かせないポイントでしょう。
事前の準備をしっかり行って、留学をより豊かな経験にしてください。
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